問題 
症例:50歳代の女性
2時間前から呂律(ろれつ)が回らなくなり、家族に伴われ来院した。
頭部単純CTを示す。

設問:考えられる病態をあげよ。
 解答と解説 
正解:急性期脳梗塞

a) 側脳室上部レベルで、左前頭頭頂部の脳溝が識別できない(黄矢印)。動きによるアーチファクトの影響が強いが、白質-灰白質境界が不明瞭になっている。

b) 左島の白質-灰白質境界も不明瞭化(青矢印)している。

c) 左中大脳動脈 (M1-2移行部)が高吸収に描出されている(赤矢印)。

脳梗塞の急性期では、虚血による脳浮腫が出現する。浮腫は灰白質側から生じ、浮腫に伴う脳溝の消失と濃度低下による白質-灰白質境界の不明瞭化がCTで認められる。また、閉塞した血管は、血栓により高吸収を呈するようになる。これらはearly CT signsと呼ばれる重要な所見である。

d) ウィンドウ幅を30に狭めるとコントラストが上昇し、側頭葉の白質-灰白質境界の不明瞭化(緑矢印)を識別しやすくなる。
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