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システムの動きを予測し、意のままに操る。『制御工学』の極意を探求

履帯車両の自律走行制御用実験装置
(研究室学生の自作です)

空気式除振台の性能を向上させるアクティブ制御技術の開発。
研究成果は、(財)油空圧機器技術振興財団などから優秀論文として顕彰された。

千田研究室では、メカや自動車等の移動体、ロボットや人体など、運動する物体の『動き』の解析とモデリング、運動状態の推定と予測、およびその自動制御に関する研究を行っています。そこでは、数学を基礎とした『制御工学』を活用し、新たな付加価値をもたらす技術の創造を目指しています。それらの研究成果は、車両の自律走行制御、空圧式除振台の高精度な振動抑制、布の自動縫製装置や農業用ロボットの開発など、様々な対象に応用することができます。

研究から広がる未来

『制御工学』は、『動き』のある対象に適用できる横断的な科学技術です。例えば、メカの動きも人体も、物理的な運動の意味では同様に捉えることができます。制御工学は、複雑化した社会における基盤技術として、重要性が高まっています。

卒業後の未来像

研究室では、愛情の有る厳しさをモットーに研究指導しています。『大学は、社会人として自立する通過点に過ぎない。社会に出てから困らない程度の自力をつけて卒業できれば、将来の大きな飛躍に繋がる。』というのが、先生の口癖です。

機械システム工学科 千田 有一 教授 Link

(株)東芝 研究開発センターを経て、2002年4月より信州大学工学部。
制御工学、システムモデリング、信号処理、ロボット工学、システム設計工学と、その産業、農業、福祉医療、などへの応用に関心がある。

【私の学問へのきっかけ】
自分でも理由は良く解りませんが、何故か惹きつけられるものが有ったように思います。制御を使ってロボットを思いのまま動かすなんてカッコ良いと言った程度の、単純なものかもしれません。でも、その興味がいつまでも続いている。そんな状況が長く続いて、気づいたらこうなっていたという印象です。でも、一度は諦めて、大学院を修了後、一般企業に長く勤めました。そのままエンジニアでいることもできたので、まさか大学に戻ることになるとは思っていませんでした。でも、こうなったのは、自分の意志だけではなく、色々な巡り合わせもあるのだと感じています。

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