沼尾 史久
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- 研究分野
1. 自治行政

- 研究テーマ
「研究業績」欄に記したもののうち、再近年の研究について紹介します。広域連合制度とは、1994年の地方自治法改正によって導入された新しい自治体の広 域行政体制について定めた制度です。当時、自治省(現総務省)は、この制度を市町村が合併によらず広域行政を推進するための特効薬のように宣伝していまし たが、1999年前後を境にして大きく方向転換し、広域連合では真の問題解決にならないとして合併を強力に推進していきました。その結果が、「平成の大合 併」と呼ばれている市町村の縮減です。はたして広域連合は総務省のいうとおり、問題解決の方策として不十分かどうか。不十分だとすると、現行制度や運用を どのように改めるべきか。また、広域連合は合併の促進剤になるか、ニュートラルな役割を果たすか、それとも自立する市町村を支えるオルタナティブとして活 用できるか。この共同研究は、こうした問題意識にもとづいて長野県内の広域連合の現状分析をふまえて検討した結果をまとめたものです。なお、この報告書 は、2007年4月に単行本として刊行される予定です。

- 所属学会
- 日本地方自治学会、日本行政学会

- 著書・論文
・沼尾史久「広域行政体制としての広域連合制度の運用について」長野県における広域連合問題調査プロジェクトチーム『長野県における広域連合の課題と未来』(広域連合調査中間報告書)長野県地方自治研究センター、2005年
・沼尾史久「新<住民自治>は住民の義務か?~評論・地域自治区の制度」『月刊地方自治職員研修』通巻513号、2004年
・沼尾史久「住民投票によせて」『信州自治研』No.152、2004年
・沼尾史久「町内会再考」(松下圭一・西尾勝・新藤宗幸編『自治』(岩波講座 自治体の構想5)岩波書店、2002年

