栗田 晶
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職名 准教授 ![]() 出身校 慶應義塾大院 ![]() |

- 研究分野
1.契約法
2.約款契約法
3.給付障害法

- 研究テーマ
契約の目的は契約の効力に対して様々な影響を及ぼす。契約目的を害する畏れのある約款の効力は否定されると説かれ、債務不履行により契約目的が挫折すると契約解除が認められると説かれるなどがそれである。しかし、契約目的が契約の効力に影響を与えるのは目的が挫折した場面のみではない。例えば、弁済による債権の消滅は契約目的実現の作用であると説明されることがあるように、契約目的の実現もまた契約の効力を左右する。研究ではこうした契約目的の実体解明に取り組んでいる。挫折しても実現しても契約の効力に影響を及ぼしてしまう契約目的とは何か、契約目的が契約の効力に影響を与えるようになるにはいかなる要因が必要か、債務不履行論で用いられる「契約目的」概念と約款契約論で用いられる「契約目的」概念とは同じかなどの問題がある。

- 著書・論文
「19世紀中葉における前提理論の成立と契約の目的―ヴェヒター、ヴィントシャイト及びエルクスレーベンを中心として―」法学政治学論究79号(2008年)1頁-32頁、「リース契約におけるユーザーの契約目的挫折―ドイツ連邦裁判所判決に見られる引渡不履行事案における行為基礎の喪失」法学政治学論究77号(2008年)1頁-35頁、「クレジットカード契約における抗弁対抗のリスク分配構造―ドイツにおけるクレジットカード契約論を素材として―」法学政治学論究(2007年)75号171頁-203頁、「行為基礎理論における契約目的の位置づけ―ドイツにおけるリスク分配理論を素材として」法学政治学論究74号(2007年)99頁-132頁、「交渉過程における説明義務理論の構造―瑕疵なき意志表示に向けられた説明義務違反について」法学政治学論究69号(2006年)325頁-355頁。

- その他の業績・活動
日本学術会議学術団体のあり方に関する調査研究小委員会委員(平成21年2月26日~)

