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金沢紀行-08年・夏合宿

金沢紀行-08年・夏合宿

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08・8・31 石川県立歴史博物館まえ。


2008年8月29日、早朝の松本を発ち、一路、金沢に向かいました。日本近現代史ゼミ恒例の夏合宿です。東海地方を中心に大雨が降っており、天気が心 配ですが、まずまずの空模様で出発です。大町・白馬・小谷をぬけて新潟県・糸魚川へ。北陸自動車道にのって親不知の絶景をみながら魚津・富山へ向かいま す。天気も雨模様になってきました。

今回の合宿は、1)地方都市の近現代史を考える素材として金沢を選び、2)陸軍師団が常駐していたという意味で「軍都」という性格をもった都市の 歴史(信州大学がある松本市は連隊規模の「軍都」)、および、3)遊園地や映画館、大衆文化など地方都市のモダニズム、を考えることが目的です。


14:00すぎ、金沢に着きました。そのまま金沢市郊外の野田山・旧陸軍墓地に向かいました。巨大な忠霊塔や個人墓、日露戦争時のロシア兵捕虜の墓地などを見学。

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1941年建立の忠霊塔。


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野田山陸軍墓地の墓標(兵士)。

韓国の独立運動家で、1932年の上海で陸軍高官・政府関係者に爆弾を投げつける「義挙」を行い、金沢で処刑され、陸軍墓地への通路の下にひっそりと「埋葬」された尹奉吉の「暗葬墓」と紀念碑もあわせて見学しました。

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「尹奉吉義士殉国紀念碑」。



野田山見学ののち市内に向かい、金沢城・兼六園を散策して、その日は市内の「やまむろ旅館」に泊まりました。

夕食後、ロシアからの留学生・アレクセイくんの報告。1920年代、ウラジオストクの日本人社会論というおもしろい内容。金沢の地で、日露関係史、日本海地域論を勉強することができました。


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アレクセイくんの報告。            余興の素人演芸会!?


8月30日、どんよりとした曇空であいにくの天気になってしまいました。金沢を出て内灘町に向かいます。日本三大砂丘の一つ、内灘海岸で砂浜遊び、晴れ ていたらなあ、という感じですが、これはこれで情緒がありました。砂浜遊びをした場所から北方をのぞめば内灘の射爆場跡です。

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はしゃぎすぎて足をすりむいた人も。


「風と砂の館」、内灘町歴史民俗資料館にて、(1)金沢郊外の遊園地・モダン文化の中心地であった粟崎遊園、(2)内灘闘争、についての展示を見まし た。公園には新興住宅地にかわってしまったこの地域で、粟崎遊園の過去をしのばせる唯一のこった遺物・本館正面門のアーチがありました。

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途中、「回転ずし」(「海天ずし」というお店)を堪能して、市内に戻ります。あいにく雨が降ってきてしまいましたが、旧制第四高等学校記念展示を 見学、おもいおもいの自由行動となりました。その日の夜は、ホテルの近くのお店で「のどぐろ」とか「治部煮」とか、金沢名物にしたつづみを打ちました。

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四高記念交流館の展示を見学。     授業を聴く(?)留学生ペクくん。


8月31日、うってかわって抜けるような晴天。9:00に石川県立歴史博物館を訪ねます。お忙しいなか学芸員の本康宏史さんが御案内して下さいました。とくに、戦争とモダニズムについて展示をめぐるさまざまなエピソードを交えつつわかりやすくお話しをして下さいました。

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15年戦争関係展示のまえで本康さんの解説。

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体験コーナーでよろいをつける運転手(加藤さん)。


せっかくの晴天です。夏の終わりのきれいな海を見ようとふたたび内灘に向かい昼食。海岸道路をドライブして帰途につきました。北陸道・千国街道をへて19:00、松本に無事つきました。見学場所もたくさんで充実した合宿だったと思います。


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内灘の海・08年・夏

ゼミ長・会計係・運転手のみさなんお疲れ様でした。また石川県立歴史博物館の本康さんにも記して御礼申し上げます。「素人演芸会」のコスプレ担当のみなさまもお疲れ。

※今回の合宿研修には人文学部後援会からの補助をいただきました。記して感謝致します。

 

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