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産学官連携の仕組み

長野県内の企業がスムーズにメディカル産業への参入・事業化ができるよう以下の3つのステップで支援体制を構築しています。
(1)シーズの創成  (2)メディカル産業へのシーズの展開  (3)事業化
産学官の得意分野を融合し、地域のメディカル産業の活性化と拡大に向け大きく寄与いたします。

Step1

長野県工業技術総合センターが地域中核産学官連携拠点に選定され、地域企業の超精密技術と高等教育機関の素材研究シーズのバトンゾーンとして、施策施設を多数整備します。(地域イノベーションクラスタープログラム)
(※)地域企業の超精密技術の例としては、電子・半導体・MEMS・超精密制御技術・光学技術・DTF等加工装置技術などが挙げられます。
(※)高等教育機関の素材研究シーズの例としては、信州大学 工学部・繊維学部、長野高専、諏訪東京理科大が持つ、カーボンナノチューブ、ナノファイバー、有機EL、高張力鋼、磁性材料、タンパク質、酵素などが挙げられます。
このふたつの融合により、革新的な技術革新や素材開発が進展し、メディカル産業界に有用なシーズが多数生み出されていきます。

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step2

ステップ1で生み出された技術シーズをメディカル領域に展開する、言葉では簡単ですがそれほど易しいものではありません。
医療現場で本当にそれが使えるのか、という立証のプロセスが不可欠です。そこで、信州メディカルシーズ育成拠点が大きな役割を果たします。様々な精密検査機器や実験設備を有し、非臨床研究から動物実験、そして臨床研究や医学的エビデンスの立証をサポートします。また、信州大学医学部や医学部附属病院と連携し、倫理・安全性審査、橋渡し研究支援、治験の協力を得たり、松本歯科大学と連携し、臨床研究や治験の協力を得たり、実用化に進めるための要のプロセスを担当します。他にも松本市などの自治体、長野県テクノ財団、信州TLOなども協力機関としてそれぞれの分野で支援を行います。

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step3

信州大学では、企業のメディカル産業進出に即し、以下のような総合マネジメントシステムを運用し、経験を重ねています。共通化されたマネジメントシステム上で、企業が効率よく研究・開発を行い、最終的な成果を上げていただけるよう支援いたします。このマネジメントシステムの拡大・発展により、知識や経験の一層の集約が図られ、企業個々が行う医療機器や機能性食品などの研究開発・製品化の流れを大きく進展させる支援が可能となります。

メディカル展開のためのステップ

アイデアの発掘
医療現場からの医療機器等の開発ニーズを汲み取り、開発ニーズ(アイデア)を発掘するところから始まります。 「先行特許があるか?」「治験の規模は?」「市場規模は?」「保険収載は?」といった調査や予測も付随して実施します。
開発ニーズと技術シーズのマッチング
情報価値に応じて開発ニーズを外部へ発信し、シーズ情報の収集します。また、医療系半販路の確保に関する情報も提供します。
医療関係者と企業の共同開発
共同開発に関する契約を締結し、開発に着手します。マテリアルトランスファーや利益相反など契約関連の対応も行います。
倫理審査・安全性審査の上で臨床研究を実施
試作機や未承認の「医療機器」の安全性評価を実施します。被験者が健康被害を被った場合の補償や臨床研究に関わる利益相反への対応も行います。
治験薬事申請
治験関連書類の作成ノウハウや治験費用の捻出と承認ノウハウを提供します。
認可・販売
医療機器販路の確保やアフターサービス網の確保に関する情報収集を実施します。保健収載に関する情報収集も行います。また、事業化支援策として、以下の機関も協力体制をとっています。

販売ベンチャー設立の支援では長野県創業支援センター、販路開拓には長野県中小企業振興センター、国際市場展開にはメディカル関連グローバル企業がそれぞれ担当し、地域のメディカル産業の活性化と拡大に貢献します。

付随して期待される効果

  • (1)産学官の交流により、薬事承認・保険収載等のメディカル領域特有の知識・ノウハウを持つ人材の育成
  • (2)本拠点に整備する機器を活用したメディカル高度技術者の養成
  • (3)医療機器、食品、健康に関連する産業の創出
  • (4)付加価値向上による地域活性化
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