企業による「知的財産」の講義を行いました

活動報告

学外ゲストスピーカーによる講義「知的財産」(選択科目)の最終章が平成29年1月16日、23日に行われ、2日間で合計9社(下記参照)の知的財産部門担当者に講師をお願いしました。第1部では総論として「企業の知財戦略とは」を題材に講義を、第2部では具体事例として、スマートフォンなどの普及により情報収集・情報発信が容易にできる時代となったことで、今後知財マネジメントがどのように変わるのか、企業担当者と学生がディスカッションをしました。

講義では、「知財戦略は会社の経営戦略に直接影響するもの」、「商品のブランドを守るために、世界中の模倣品を調査し、意匠権侵害などで訴訟することもある」、「特許の寿命を考えて、権利化するものと、ノウハウとして秘匿(ブラックボックス化)するものがある」など、企業にいなければ分からない知的財産の重要さと戦略を語っていただきました。また、新しいタイプの商標として「音商標」というものがあることもお話しいただき、未知の世界を垣間見る経験に、学生たちの目の輝きが違いました。

講義の後に行われたディスカッションの時間では、「IoTによりあらゆる"モノ"がコミュニケーションの情報伝送線路に進化する」、「AI技術が付加価値を生む」、と言われる時代にある中で、知的財産部門としてはあらゆる情報を入手し、取捨選択しながら知財戦略を進める必要があるという話が出ました。一方で学生からは「パソコンやスマートフォンの画面に自分の顔を映し、メイクの方法や健康状態の診断ができるようにならないか」といった具体的なサービスの提案まで出ました。

2日間を通し、各企業の方からは、知的財産のことはもちろんのこと、学生のうちに研究の専門性だけでなく、色んな知識を身につけると就職時に役に立つといったアドバイスもいただき、学生たちにとっては社会へ出る際の励みになったと思います。

ご多忙のところ、ご協力いただいた各企業担当者の皆様に、感謝申し上げます。

【担当いただいた企業(順不同)】
 横浜ゴム株式会社
 味の素株式会社
 株式会社神戸製鋼所
 東洋紡株式会社
 株式会社資生堂
 王子ホールディングス株式会社
 株式会社クラレ 
 住友ゴム工業株式会社
 株式会社信州TLO

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