信州ブックレットシリーズ6電子書籍版
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考えられています。もちろん、根本的な変革をしても、政治が駄目なら駄目だとか、逆の考え方もありますが。その根本的な変革をできるのは、教育だけだということで、教育の改革が不可欠であるということになったわけです。 そのために、具体的に、世界の教育機関、あるいは、さまざまなステークホルダーの方々が、持続可能な未来をかたちづくるために必要な、知識、技能、生活態度、価値観などを学ぶための仕組みをつくっていこうということになったわけです。ESDは、「学習」という概念の中で、こうした内容をしっかり位置付けていくことを目指しています。 こういう目標を掲げて世界の方々が取り組んで来たのですが、その成果を、昨年11月に、名古屋での世界会議、それから岡山でのステークホルダー会議において、各国の関係者が議論したわけです。名古屋でのESDに関するユネスコ世界会議には、私も、出席しましたが、世界の150カ国から78人の代表の方が集まっておられました。 そこで議論されたことは、10年間の成果が何であったか、どんな教訓があったか、そして、今後どうしたら良いのかというようなことです。とりわけ、「Global Action Program(GAP)」が重要と思います。GAPは既にユネスコで採択されていますが、このGAPは、2014年でESDの取り組みを終わらせずに、教育の分野で、持続可能性について引き続き取り組みを充実、拡大していこうというものです。世界会議では、こうした今後の方向性について、各国の多くの関係者がしっかりと確認し、2015年以降も具体的な歩みを続けていくこととなりました。それを会議の最終日に「あいち・なごや宣言」という形で取りまとめました。「あいち・なごや宣言」については、参考資料1として、巻末に掲載していますので、是非、ご覧下さい。75

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