信州ブックレットシリーズ6電子書籍版
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ものだけが採掘コストが安いのです。あんまり詳しいことは言えませんが、これは非常に特殊な鉱石で、世界的に中国と、たぶんベトナムのどこかにあると思うのだけれど、まだ見つかっていないのです。 そういうことで、世界中で1カ国あるいは少数の国でしか算出されないレアアースが数多くあります(スライド36)。その多くは中国が産地です。ほとんど中国だけで産出されるようなレアアースは注意を要するということです。これは、人間、ヒューマンファクターということであります。 さらに最近、「紛争鉱物」という言葉がよく使われていますが、そのような人間ファクターが、資源問題には結構あるのです(スライド37)。今、「3TG」と言われるタンタル(Tantalum)、タングステン(Tungsten)、スズ(Tin)のTTTと、GoldのGで、3TとGですね。これらの資源の出所、紛争地域から産出された資源かどうかについて、アメリカが規制をかけています。アメリカに上場している企業は、こういう紛争鉱物については報告をしなければいけません。 このような問題については、企業はどのように対応すれば良いのか、このことを考える際のキーワードがデュー・ディリジェンス(Due Diligence)ということす。「デューディリ」とよく言われているのですけど、これがまたなか39原田幸明氏提供図2-42資源は、少数の国によって独占されているスライド36紛争鉱物•2010年7月に成立した金融規制改革法の第1502条において、米国に上場している企業であって、製品の機能または製造にコンゴ民主共和国(DRC)及び周辺国産の紛争鉱物(3TG等)を必要とする者に対し、SEC(米証券取引委員会)へ報告することが義務化。•同条項の目的は、1996年以来国内紛争が絶えないコンゴ民主共和国の武装集団の資金源を絶つこと。•3TGとはタンタル、タングステン、スズ(Tin)、金•調査のやり方•鉱物の原産地を判断するために「合理的な原産国調査」•鉱物の起源と加工・流通過程に関するデュー・ディリジェンス(OECD準拠の方法で)•紛争鉱物報告書の情報を自社HP上で開示する40スライド3734

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