信州ブックレットシリーズ6電子書籍版
35/104

る人たちが住むところがなくて、たぶん難民になってしまう。この環境難民の問題をしっかり考えておかないと、大変な問題になります。国家間の紛争に関わることです。多くの場合に、人の移動が紛争を引き起こしているわけです。資源は枯渇するか 次に資源問題についてお話をします(スライド33)。まず資源が枯渇するかどうかを考える際に重要なポイントは鉱石の品位です。1895年ぐらいですと、ニッケルとか銅の鉱石の品位は10%ぐらいありました。それが今は1%を切っていて、これがアメリカの露天掘りですと、だいたい0.3%くらいのレベルに落ちています(スライド34)。 鉱石の品位が0.3%ということは、0.3%の資源を採取すると、その300倍のごみが出るということです。岩のかす、鉱滓が大量に出る、そんな状況であります。一応、最近は埋め戻しをやるようになっていますから、昔に比べれば問題は改善されつつあるとも言えます。 そして資源は、2050年には、現有埋蔵量の数倍の金属資源が必要になります。2050年、これは結構近い将来なのですが、今の金属のお値段、価格であると十分に使え37鉱石の品位低下ニッケルおよび銅の鉱石品位(1885-2010年)オーストラリア(%銅)オーストラリア(%ニッケル)カナダ(%銅)カナダ(%ニッケル)アメリカ(%銅)森口祐一氏提供NiCuスライド34資源は枯渇するか2050年ごろまでの危機•鉱物資源•金属資源原田幸明先生流説明•農業用元素資源省略•エネルギー資源•石油•その他36スライド3332

元のページ 

10秒後に元のページに移動します

※このページを正しく表示するにはFlashPlayer10.2以上が必要です