信州ブックレットシリーズ6電子書籍版
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いたい、2070~80年からゼロだということです。 今、一生懸命いろいろと議論していますが、バイオマス、要するに木を燃やしてエネルギーを得て、そこから出てきたCO2を地面に埋める、木はCO2を大気中から吸い込んでくれますから、結局、トータルで見ると大気中のCO2が減る。だから、バイオマスCCS(二酸化炭素の回収・貯蔵)というのをやらなければいけないのではないかということですが、それをやると、たぶん地球上の木がなくなるから、無理だろうとみんな思っているのです。 一方、ビジネス界はみんな勝手なことを言っておりまして、天然ガスならいいという主張があります。私としては「信じられない!」という思いです。これはデータから言えますけれど。天然ガスならいいとは全く言えません。CO2排出量はゼロじゃないのです。排出量は石炭の1.7分の1でありまして、石炭に比較して44%しか減りません。ゼロではありません(スライド14)。 しかも、日本で天然ガスを使うということは、あまり経済的ではありません。アメリカはパイプラインがあって、かなり安い天然ガスが使えるのですが、日本はとにかくLNG(液化天然ガス)にして持ってこなければいけないわけです。リキッドにするだけで相当天然ガスなら良いのか15エネルギー源単位発熱量kcalkg-CO2g-CO2/kcal一般炭(輸入炭)kg6,354 2.39 0.376 液化天然ガス(LNG)kg13,019 2.77 0.213ガソリンL8,266 2.38 0.288 1.77倍1.35倍◆石炭の変わりに天然ガスで発電しても効率が同じならば、CO2量は44%削減にしかならない。◆自動車の燃料として、ガソリンの代わりに天然ガスという選択肢もなさそう。レンジエクステンダー用なら可??◆日本に「シェール革命」は無関係パイプラインが無いから◆しかし、いずれ、天然ガスもCCSが必要に!シェール革命???スライド1414Allowance of IPCCAR5WGⅠIntegrated Assessment Model最善でもこれ?スライド1320

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