信州ブックレットシリーズ6電子書籍版
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燃機関だけでは自動車の燃費基準を満たせないということです。そのころの燃費規制は、現状のだいたい0.7、要するに排出量を30%削減するという規制になっているでしょう。そうなったときに、普通の内燃機関だけでは、たぶん達成できない。では、どうするのかということです。 電気自動車も1つの解です。もっとも、電気自動車も、電気をどうやって作るかによりますし、FCVも水素をどうやって作るかによって、その環境負荷は全然違ってきます。 例えば、石炭が余っているからといって、石炭から水素を取って、CO2をそのまま空気中に出しますと、FCVは今のガソリン車のだいたい1.2倍のCO2を排出することになります、しかし自然エネルギーで水素を水の電気分解か何かで作って、それでFCVを動かすと、これはほとんどCO2ゼロということになります。 というわけですから、まったく水素の作り方次第でありますが、それでも、やはりガソリンを燃やすこと、それに比べると、ほとんど環境負荷をゼロにできるという意味で、非常に優れているというわけです。 一方、電気自動車には、充電時間が長いという問題があります。実は航続距離はそれほど大きな問題ではありません。航続距離が短くても、あっという間に充電ができれば何の問題もないのですが、あっという間に充電できないのです。だいたい一晩かけてゆっくりやらなければ、電池の寿命ももたない。急速充電なんてやると、どうだろうな、50回ぐらいで電池はかなり駄目になってしまうという状況です。 あともう1つの問題は、電欠。これは、所謂ガス欠の電気版、つまり電欠です。ガス欠の場合には、ガソリン缶か何かでガソリンを運んで給油すればいいですが、電欠はそうはいきません。さて、電気はど7

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