信州ブックレットシリーズ5電子書籍版
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過誤,不作為の過誤,避難の三原則,津波てんでんこ,非共有情報の活用(1) 意思決定の環境四つの意思決定環境 図表1は,意思決定の環境を四つのシチュエーションに区分したものです。最初は,確実な状況下です。やや説明的になりますが,ある選択肢と,その選択肢から生じる結果が一対一に対応しているのが特徴です。ある行為をしたら,100%の確率である結果が起こる。図表1 意思決定の環境【確実性下】・ある選択肢とその選択肢から生じる結果が一対一に対応している(一つの行為から一つの結果が必ず生じる)【リスク下】(狭義のリスク下)・ある選択肢とその選択肢から生じる結果が一対一に対応していない(一つの行為からの結果が一つとは限らず,複数の結果が生まれる)・ある選択肢から生じる複数の結果が,どのような確率で生じるかが事前に判明【曖昧下】(不確実性下①)・ある選択肢とその選択肢から生じる結果が一対一に対応していない(一つの行為からの結果が一つとは限らず,複数の結果が生まれる)・ある選択肢から生じる複数の結果が,どのような確率で生じるかが事前には不明【無知下】(不確実性下②)・ある選択肢とその選択肢から生じる結果が一対一に対応していない(と考えられる)・そもそもある選択肢からどのような結果が生じるかが不明出所)竹村(2012)10-13頁;酒井(2006)49-50頁を参考に筆者作成。2

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