繊維学部_研究紹介2020
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教員紹介研究から広がる未来卒業後の未来像化学・材料学科生体に倣う環境調和型プロセスによる機能性材料の創製と医療応用生物の有するバイオミネラル(歯や骨、貝殻などの天然の有機無機複合材料)は、常温常圧の穏やかな環境下で構築されるにも関わらず非常に優れた機能を有しています。そのため、バイオミネラルの構築プロセス(バイオミネラリゼーション)を学び、模倣することで環境負荷の小さなプロセスにより、バイオミネラルのような優れた機能を有する材料創製が可能になると期待されています。また、研究室ではバイオミネラリゼーション研究のみならず、生物から学び・倣う材料作りを目指し、ハイドロゲルやイオン液体などのソフトマテリアルの研究も行っています。研究活動を通して、科学に対する“理論的思考”に加え、考えを的確に人に伝える“プレゼンテーション能力”を有し、自身の哲学を理解し磨き続ける“人を育てる教育”を行なっている。卒業後は世界で活躍する技術者・研究者を目指してもらいたい。村井一喜助教2015年に名古屋工業大学大学院工学研究科物質工学専攻を修了し、博士(工学)を取得。日本学術振興会特別研究員DC2、東京理科大学基礎工学部材料工学科嘱託助教を経て、2018年より現職。質量の95%が水で構成されるソフトマテリアル(ハイドロゲル)サイズW3cm×H2.65cm配置位置横0.5cm、縦7.42cm生体機能に倣う材料の構造制御技術の理解に基づく科学技術の発展は、次世代の環境調和型製造プロセスにより生体系での優れた機能性材料であるバイオミネラルや生体組織をも超える“究極の機能性材料”として、次世代の安心・安全社会の形成に寄与すると考えられます。有機成分と無機成分が作り出すナノレベルのファイバー構造サイズW3.6cm×H4.35cm配置位置横11cm、縦22.2cmタンパク質のモデル分子であるペプチドを合成しているところ44

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