繊維学部_研究紹介2020
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教員紹介現在では,目に見えてわかりやすい人類の役に立ちそうな(≒経済を動かす)研究が重宝されています.たとえば,短期間で何キロも痩せるダイエット法の開発などは,科学的エビデンスの有無に関わらず必ず注目を浴びます.一方で,我が研究室では,何の役に立つかわからないかもしれないが「こんなに面白いヒト生体の機能,どうなっているの??」という知的好奇心と科学的エビデンスに基づいて,国際級の研究を進める方針です.特に,ヒトの身体運動の神経制御機能の解明に取り組んでいます.吉武康栄教授大阪市立大学工学部(学部)、京都大学大学院人間・環境学研究科(大学院)出身。学術振興会特別研究員PDなどを経て2018年9月より現職。日常生活活動からスポーツ動作中の不思議な現象や制御機能に興味を持つ。写真サイズ高さ4.35cm×幅7.5cm配置位置横11.4cm、縦2.85cm写真サイズ高さ2.65cm×幅3cm配置位置横0.5cm、縦7.42cm研究から広がる未来卒業後の未来像先進繊維・感性工学科感性工学コース筋(線維)パフォーマンスに関する研究をしています吉武研究室が取り組む各種研究テーマの測定風景左上:走パフォーマンスの規定因子右上:運動中の大脳興奮様相左下:力制御機能下中:スポーツ動作中に発現する不随意的動作右下:筋・腱の振る舞い研究課題(1)効率的に(素早く・大きく・筋疲労が少なく)力を発揮する生理学的メカニズム(2)精確に力を調節する生理学的メカニズム(3)効果的な運動学習機能上記について,ヒトの筋レベルおよび筋線維(運動単位)レベルでの筋電図測定を中心に,最近では脳機能測定(経頭蓋磁気刺激法,脳波)や画像診断法(超音波Bモード,エラストグラフィ)も加えて,統合的に解明を試みる.スポーツアスリートが海外でも活躍を渇望するように,研究者も世界を相手に戦うことができます.論文が日本語や(たとえば)フランス語で書かれていても,日本人かフランス人しか読みません.英語で研究をすれば,世界中の研究者とコミュニケーションを取ることになります。ヒト生体の研究を通じて,世界を感じることができると思います。世界基準での研究の仕方を学んだ後は、あなた次第。高寺研究室研究から広がる未来卒業後の未来像教員紹介デザインにおいては、理論化された知識や方法(形式知)と、伝承しにくい目利力や創造の瞬間の力(暗黙の知識)の双方を、開発・マネジメントに活かしていかなければなりません。開発研究を通じ、言わばこの【論理×感性】を探求し続けています。デザイン開発歴:世界初のMini-Discプレーヤーを初め、生活用品から医療機器、そしてアドバンスデザインまで。デザインと言うモノ作りの統合化の過程の中から、商品開発だけでなく、システムや技術や研究の開発場面においても、新たな視点、提案が現実に行われてきています。デザインを新たな実践科学と捉えなおし、未来へ向けて様々な試みが発信されてゆく、そのような実験の場、或いは魅力開発の場として、希望が実りに生まれ変わって行くと考えています。技術開発であれ、素材研究であれ、また商品開発であれ、自らプランニングが行え、プロデュースを実行するような、プランナー、エンジニア、デザイナーと言ったカテゴリーを超えた存在になれるよう希望しています。和田功教授パイオニア(株)デザイン室勤務、ソニー(株)デザインセンター勤務、ワダデザイン・代表を経て、2012年10月より現職。主な研究分野は、プロダクトデザイン、商品計画における開発・研究。「見えないモノを、見えるようにする」を実践した「見えない音を見えるカタチでコントロールする」という新機軸の作法がそのまま商品として具現化した、遠隔地の相互会話・会議システムです。ヤマハ(株)PJP-25URアシタ・プロジェクト:明日生まれてくる子ども達が、いつか使っているだろう道具や環境、仕組みを提案してゆくプロジェクトを、学生と共に取り組んでいます。先進繊維・感性工学科感性工学コース「デザイン」、それは新たな実践科学~【論理X感性】が拓く未来~16

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