農学部研究紹介2018-2019
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食品微生物工学研究室研究から広がる未来卒業後の未来像池田・竹野研究室では、代表的な産業微生物であるコリネ菌を題材に最新のゲノム科学を取り入れて、高性能な発酵微生物の創製を目指しています。主なターゲットは、有用脂質、そして脂肪酸経路から合成されるビタミン(ビオチン等)です。現在、世界のビオチンは全て石油から化学合成法で作られています。発酵生産には誰も成功していません。『オリジナルで斬新なアイデア』にこだわりを持って、世界に貢献する世界初のバイオ新技術の開発に取り組んでいます。これまで石油から作られていたものを微生物発酵法で生産する、そんな環境調和型のバイオプロセスが開発できれば、地球環境は美しいままでいられるでしょう。高価なものや希少なものを微生物バイオテクノロジーで効率的に作れるようになれば、より多くの人がそれを享受できるようになるでしょう。そんな未来づくりに少しでも貢献したい、それが池田・竹野研究室の原動力です。池田・竹野研究室では、研究力や専門性はもちろん、目的意識をしっかりと持って物事をやり遂げる姿勢を身につけることができます。大学院に進学してさらに研究を続ける学生が多いのが、この研究室の特徴です。多くの卒業生が、バイオや食品関連の会社で研究者や技術者として活躍しています。池田正人教授協和発酵工業(現、協和発酵バイオ)の研究者を経て、2004年より現職。研究分野は応用微生物学や代謝工学。竹野准教授と一緒に研究を行っています。独自のアイデアで発酵研究の最前線を切り拓くゲノム情報や代謝マップなど、生命のビックデータを活用し、最新のテクノロジーを駆使して研究を行っています。生命機能科学コースコリネ菌はもともとビオチン要求性です。この菌に大腸菌と枯草菌の遺伝子を導入して、世界初の「ビオチンを要求しないコリネ菌」を開発しました。ビオチンを分泌するようになります(写真左)。コリネ菌に1つの遺伝子変異を導入するだけで、脂肪酸を分泌するようになることも見出しました(写真右)。食品微生物工学研究室研究から広がる未来卒業後の未来像池田・竹野研究室では、代表的な産業微生物であるコリネ菌を題材に最新のゲノム科学を取り入れて、高性能な発酵微生物の創製を目指しています。主なターゲットは、有用脂質とそこから合成されるビタミン(ビオチン等)です。現在、世界のビオチンは全て石油から化学合成法で作られています。発酵生産には誰も成功していません。『オリジナルで斬新なアイデア』にこだわりを持って、世界に貢献する世界初のバイオ新技術の開発に取り組んでいます。これまで石油から作られていたものを微生物発酵法で生産する、そんな環境調和型のバイオプロセスが開発できれば、地球環境は美しいままでいられるでしょう。高価なものや希少なものを微生物バイオテクノロジーで効率的に作れるようになれば、より多くの人がそれを享受できるようになるでしょう。そんな未来づくりに少しでも貢献したい、それが池田・竹野研究室の原動力です。池田・竹野研究室では、研究力や専門性はもちろん、目的意識をしっかりと持って物事をやり遂げる姿勢を身につけることができます。大学院に進学してさらに研究を続ける学生が多いのが、この研究室の特徴です。多くの卒業生が、バイオや食品関連の会社で研究者や技術者として活躍しています。竹野誠記准教授2005年に同助手、2015年より現職。研究分野は応用微生物学や代謝工学。斬新なアイデアで画期的な微生物を創製しよう!ゲノム情報や代謝マップなど、生命のビックデータを活用し、最新のテクノロジーを駆使して研究を行っている。独自のアイデアと最新技術で、脂肪酸やビオチンを生産するコリネ菌が初めて誕生した。現在、生産効率を高める研究を行っている。野生株脂肪酸生産菌ビオチン生産菌コリネ菌の電子顕微鏡写真生命機能科学コース1

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