H29_繊維学部_研究紹介
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サイズW7.5cm×H4.35cm配置位置横11cm、縦2.5cm耐炎サーマルマネキンを活用した防火服の評価・設計防火服に関わる耐熱・防炎試験方法の研究開発・評価も行います。教員紹介火災という一つの極限の熱流体に対して、(1)火災という極限熱環境の現象・原理の理解、(2)耐熱服・消防服の内部で生じている熱伝導プロセスの解明・熱傷防止のための衣服構造の開発、(3)火災に耐える、防ぐ、燃えにくくする素材・複合材料の物性・評価法・設計手法の開発、(4)消防士が使用する高度な熱防護機能を有する個人保護具の設計・試作・実証(技術要素の提案)を研究しています。火災から材料及び人を防護することが目標ですが、研究成果は新技術の開発に加え、労働者(ユーザー)の安全啓発(Education)のために発信します。一つの問題の物理的根拠を大学で習得した幅広い知識により理解し、問題解決のアプローチを探っていける力を育てます。大学内のみならず実社会・災害現場において、自身の研究がどのように活用されているかを実体験し、理想と現実のギャップに理解を深めることは、将来社会人においてもいかに学問と実務とを結び付けるかを考える貴重な機会になると考えます。近年の軽量化・省エネルギー化による機能性高分子材料の開発や用途開拓は目覚ましいものがあります。しかし、その利点である機能性を追求するゆえ、欠点である安全性を見失ってしまうことも多々あります。卒業生には、安全を常に意識した新技術の開発に携わってほしいと思います。若月薫准教授2005年米国メリーランド大学でPhD取得後、総務省消防庁消防研究センター火災災害調査官・主任研究官を経て2015年より現職。主な研究分野は熱工学、火災工学、実験工学、赤外線分光、労働安全衛生研究から広がる未来卒業後の未来像消火活動用グローブの耐熱評価試験方法の開発及び現行品の評価着用状況を再現し、耐熱・機能性に優れた手袋構造の研究を行います。サイズW3.6cm×H4.35cm配置位置横11cm、縦22.2cmサイズW3.6cm×H4.35cm配置位置横14.9cm、縦22.2cm機械・ロボット学科機能機械学コース消防活動の安全を確保し、一人でも多くの市民を火災から救う教員紹介月惑星探査移動ロボット(ローバ)の開発および走行実験研究から広がる未来機械・ロボット学科機能機械学コース宇宙探査ロボットの設計・制御の鍵~機械と地盤の相互作用の理解~地球と月や火星の間では通信遅延が生じるため、宇宙ロボットを遠隔操縦することは難しく、ロボットは自分で考え、自律的に探査を行う必要があります。さらに、月や火星の表面は細かな砂で覆われた軟弱地盤であるため、ロボットの脚や車輪が砂に埋もれて転倒する危険性があります。このような問題を解決するためには、ロボットと地盤の相互作用の理解が必要不可欠です。須藤研究室では、テラメカニクスと呼ばれる機械と地盤の相互作用を扱う学問に基づいて、自立的に探査を行う宇宙ロボットの実現を目指しています。そのためにはロボットを用いて走行実験を行い、数値シミュレーションを開発することで様々な物理現象の理解を深めることが重要です。極限環境でロボットを動かすためには、メカトロニクスに関する複合的な知識が必要です。機械ロボット開発全般に応用可能な工学的アプローチを学ぶことを通して、国内外の幅広い分野で活躍できる人材の育成を目指します。須藤真琢助教東北大学工学研究科にて博士課程を修了後、国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(JAXA)における宇宙航空プロジェクト研究員を経て、2017年より現職。主な研究分野は、フィールドロボット、メカトロニクス。近年の軌道上探査から、月のクレータの内部や火星の崖付近等、科学的に興味深い場所が数多く分かってきました。自律的に探査を行う宇宙ロボットによって、これまで行くことができなかった、誰も見たことがない世界が明らかになると期待されます。そして、自律的に行動する移動ロボットは、宇宙に限らず原発建屋内や火山地域など、人が入ることができない地上の極限環境においても必要とされております。自律的に行動するロボットの実現によって、宇宙開発、そして安全・安心な社会に貢献します。地形情報やローバの走行性能に基づいて、最適な走行経路を決定する数値シュミレーション卒業後の未来像24

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