繊維学部案内
13/44

A study ofhumans throughrobots.傷や痛みのない究極の診断・手術を支援するロボットの開発コンピュータからの電気信号でヒトや生き物のように動く機械の代表がロボットといえます。一方で、ヒトも「脳からの電気信号で動くもの」ととらえることができます。それでは、ヒトとロボットの境界線は一体どこにあるのでしょうか? 私は、ヒトのシミュレータとしてのロボット(ロボットをヒトに近づける研究)、ヒトの第3の手としての医療ロボット(ロボットとヒトを一体化する研究)、電気刺激でロボットのように動くヒト(ヒトをロボット化する研究)という3つの観点からヒトとロボットに迫る研究を行っています。これは、ロボットの研究と言いつつ、ロボットを通したヒトの研究に他なりません。例えば、ロボットハンドの研究は世界中の多くの研究機関で行われており、高性能な「メカメカしいロボットハンド」は世の中にたくさんあります。しかし、制御が難しい人工筋肉を25個も埋め込んだヒトの手指と同サイズの筋骨格ロボットハンドは世界中どこを探してもないと思います。ヒトをはるかに凌ぐロボットハンドを創ることが目的ではなく、ヒトを模倣したロボット開発を通してヒトの運動メカニズムを理解すること、あくまでヒトを主体にした研究を展開しています。西川 敦 教授機械・ロボット学科 バイオエンジニアリングコースヒトとロボットの境界線を辿れば、未来医療につながる。13

元のページ  ../index.html#13

このブックを見る