第4回 信州大学見本市 知の森総合展2017 出展シーズ抄録集
51/102

天然物中に含まれる有用成分の本質を化学的な視点から明らかにするシミタケからキサンチンオキシダーゼ阻害物質を単離(左)ポリアミン誘導型AGEsの生成(右)藤田智之(教授),筒井歩(助教)総合理工学研究科農学専攻食品生命科学分野機能性分子解析学研究室連絡先(電話:0265-77-1618; メール:ayumi221@shinshu-u.ac.jp)農学専攻食品生命科学分野機能性分子解析学研究室シミタケに含まれる成分の中にキサンチンオキシダーゼ阻害を示す物質があることを明らかにし、その化学構造を特定することに成功、新規物質であることが判明した。キサンチンオキシダーゼは酸化ストレス物質であるフリーラジカルを産生し、キサンチンを尿酸へと誘導する。尿酸は痛風などを引き起こす原因物質であることから、キサンチンオキダーゼ阻害物質の新たな可能性を見出した。一方、食品成分中の反応として知られるメイラード反応はタンパク以外にポリアミンでも類似の反応が起こる。ポリアミンのメイラード様反応によって生じた一部の生成物はポリアミンとしての代謝機能を失うことがわかった。この結果は、生体に有用とされるポリアミンの摂取方法を再考するきっかけとなるかもしれない。写真:きのこ図鑑(Webページ)から抜粋環境・食品・農業2環境・食品・農業4949

元のページ  ../index.html#51

このブックを見る