総合人間科学系研究紹介
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13総合人間科学系総合人間科学系全学教育機構全学教育機構研究から広がる未来研究から広がる未来卒業後の未来像卒業後の未来像世界標準の英語運用能力試験の一例素晴らしい環境の信州大学で、学問や課外活動を通して自己啓発に努めてください。学生時代に異文化に触れる機会が持てるといいですね。キャンパスでは留学生と交流することもできます。視野の広いグローバル人材の一員として世界に羽ばたき、活躍されるみなさんを応援しています。2020年から大学入試の英語科目においては、「4技能重視」となります。「スピーキングテスト」が導入されることで、今後、小学・中学・高校での英語教育がさらに変わっていくと考えられます。その中で、受験者(英語学習者)のスピーキング能力が、設定された環境の中で最大限に引き出せるタスクとはどのようなものか、検証しながら提案していくことが重要になると思われます。蓬莱 朋子 准教授東京学芸大学大学院・教育学研究科修了(英語教育専攻)。英国University of Essex 大学院にて学位取得(応用言語学、英語教育学)後、University of Surrey Roehampton Centre for Research in Testing, Evaluation, Curriculum (CRTEC)を経て現職。英語教育部門英語を外国語として学ぶ(Learning English as a Foreign Language)私たちを対象とした、世界標準の英語運用能力試験(IELTS, TOEFL, TOEICなど)があります。英語の4技能を測るテストの中で、主に「スピーキングテスト」について研究しています。モノローグのタスク(問題)に焦点を当て、その提示方法が、受験者(英語学習者)のパフォーマンスに与える影響を多角度から分析しています。さらに、受験者の出身国の教育システムや母語との比較、テスト中の認知プロセスとパフォーマンスとの関連も質的・量的に分析し、妥当性や信頼性について検証しています。世界標準の英語運用能力試験で、自分の英語力を測ってみよう!University of Connecticutの日本語講座受講生との打ち上げJohn loves Mary.のような文の派生を樹形図で表したもの論理的思考力を身につけ、それを仕事や研究に応用できるようになってほしいと思います。与えられた仕事や題材を無批判に受け入れるのではなく、その根底にある「何か」を探りながら、順序立てて解決していく力を身に付けてほしいと考えています。生成統語論は、目に見える「表層構造」と、目には見えない「深層構造」から成り立っている、という想定のもとに進めていく研究です。身近な例でいうと、表向きは受動態として現れている表現も、実は能動態から派生したものとそうでないものがあります。こういった構造上の類似点や相違点を明らかにしていくのがこの学問の目標です。ものごとの表面から、深層で働いている原理を解明するという点では、そのほかの研究分野にも当てはまることだと思います。同志社大学文学部英文学科、同大学文学研究科を経て、アメリカのUniversity of Connecticutにて博士号(Ph.D. in Linguistics)を取得。同大学で日本語教育に携わり、2008年に信州大学全学教育機構に着任。田口 茂樹 准教授英語教育部門共通教育の英語、及び人文学部で英語学関連科目等を担当しています。英語に関しては、国際社会において不可欠な、英語で論述する力を中心に指導しています。また、就職活動を念頭に置き、TOEIC®などの資格試験対策も行っています。海外生活で学んだ英語表現や豆知識などを紹介し、学生が退屈しない授業になるように心がけています。専門分野に関しては、生成文法における「統語論」を研究しています。「統語論」とは、簡単に言うと「文法」の科学的研究です。つまり、どのような仕組みで文が生成され、その意味がどのような文法原理に基づいて、どのように解釈されていくか、等を追究する学問です。生成統語論:ミニマリスト・プログラムに基づく日英語対照研究CEFR(ヨーロッパ共通参照枠)とIELTS/TOEFLのスコア換算表CEFR(ヨーロッパ共通参照枠)を基に日本の英語学習者を対象としたレベル分けが構築されているCEFR-J

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