総合人間科学系研究紹介
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12総合人間科学系総合人間科学系全学教育機構全学教育機構研究から広がる未来研究から広がる未来卒業後の未来像卒業後の未来像考えるゼミ 2017「知る」ことはとても簡単なことですが、その一方で「わかる」ということは容易なことではありません。しかし、苦労せず「知った」だけのことはすぐに消え、一度「わかった」ことは消えません。「知っている」だけのことは潔く捨て、「わかる」ことのみを大切にしていってほしいです。私は、認知神経科学(神経言語学・神経教育学)や言語心理学という複数の領域(脳科学と言語学 / 言語学と心理学など)に跨る研究をしています。一領域で得られた知見を、他の領域で応用できる可能性を模索しています。例えば、言語習得の熟達の鍵を言語熟達者の脳特徴をfMRI等で観察したり言語心理学の実証実験により探り、そこで得られた事を言語教育の実践に応用することで、教育効果をより確かなものにできるのではと考えています。上智大学外国語学部英語学科卒業、上智大学大学院外国語学研究科修士課程修了(言語学修士)。カナダMcGill Universityに留学。帰国後、信州大学特任講師を経て、2009年より信州大学全学教育機構准教授。有路 憲一 准教授英語教育部門「考えるゼミ」という教養ゼミナールを開講しています。この「考えるゼミ」では、ゼミ生自らが“考えることをする”場を実践的につくっています。3歳〜6歳の子どもたちが哲学する場をつくったり(「ちびてつ」)、「学校とはちょっと違う学び」というテーマの下、小学校で学びをデザインしたり(「学校をつくる」)、「良い学びってどんなの?」「学ぶってそもそもなんだろう?」「教えるってなに?」など正解はないが問いの多い“教育”について対話する場(Edcampという世界各地で開催されているエデュケーションプログラム)をつくってきました。良い学びとは?   ー自ら考える場をデザインする全学教育主催・国際交流セミナー世界はITと国際化により時空間が狭まり、国境を超え多様な文化背景を持つ人の交流が増えた今日、国際語である英語運用能力と異文化を理解とコミュニケーション能力が重要な時代。将来どのような分野に進んでも活かすことができると思います。英語教育と異文化理解とコミュニケーションの接点について考えることは、実践英語運用能力に必要な言語・文化・社会的知識、人間の表現ジャンル、態度と行動、コミュニケーションスキルなどを学修することである。つまり言語習得と異文化理解の接点を考察することにより、異文化適応・順応できる人、異なる文化を持つ人とコミュニケーションができ、上手に付き合うことができる人材の育成を目指しています。名古屋大学文学部卒業、名古屋大学文学研究科修士課程修了、博士課程で休学し、イギリス・ケンブリッジ大学英文学部・英語応用言語学研究科修士・博士取得、2007年から信州大学に着任奉 鉉京 准教授英語教育部門英語教育・異文化理解とコミュニケーション関連科目を担当しています。異文化の橋渡しであり、異文化を超えてメッセージを伝える異文化コミュニケーションの最前線にあるともいえるのが通訳と翻訳であろう。「翻訳入門ゼミ」では、英語から母語(日本語)に「訳す」ために必要な基礎知識(言語・文化等)、誤訳しやすい英語語彙・構文・文章などを修得させる実践教育研究を行っています。第二言語習得理論研究では、私が提案した「Minimalist Model of Language Acquisition (Bong 2009)」を検証する実験研究を行っている。最近は「英語前置詞と副詞辞の第二言語習得研究」を行っています。・第二言語習得・教育研究:英語・異文化理解とコミュニケーション家で、国際交流鍋パーティ研究室で、海外旅する誕生日会 言語熟達者・非熟達者の脳画像ちびてつ Philosophy for Children

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