総合人間科学系研究紹介
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6総合人間科学系総合人間科学系全学教育機構全学教育機構研究から広がる未来研究から広がる未来卒業後の未来像卒業後の未来像自然科学教育部門BMI計算尺(コンサイス社)何を計算しているか明瞭ゼミ学生設計の東京ドーム比計算尺,パテントコンテスト応募作品Wordはタブレットで指(アナログ)操作困難であることを論証どのような分野に進もうとも,内在する情報技術を無視しては進まない時代になりました.情報技術の大きな特徴は,対象に合わせて自在に姿を変えられるものだと,受講生たちが自然に感じられるようになることを期待しています.上智大学理工学研究科博士後期課程修了.1990年信州大学医療短期大学部講師に着任,2004年同大医学部保健学科教授を経て,2006年より同大全学教育機構教授.鈴木 治郎 教授情報技術の成熟が進んだ結果,時代を動かす技術の一つは音声入力というアナログ入力に移りました.そんな音声入力ばかりでなく,IoTの活用の社会浸透は,今後の私たちの生活環境を情報技術を感じさせないものへと,さらに変えて行くことでしょう.授業では,そうした社会変化へ主体的に取り組むべき態度を涵養するための見方を提供して行きます.情報技術で作られた環境自体が私たちの生活環境であることも珍しくなくなった今の時代においては,実体の感じられない数値が独り歩きしています.かつてアナログ技術中心だった時代のように,私たちと環境とをつなぐ界面(インターフェイス)に適切なアナログ表示/操作技術を導入することで私たち人間が環境理解の手助けに情報技術をよりよく活用できるようにすることを目指し,研究を進めています.IoTの時代にアナログ技術を通じて情報を可視化するアスナロの天狗巣病菌は葉に感染して不定芽を生じ、これが成長して鳥の巣状の病徴となる。初夏の頃、不定芽上に胞子を形成し、この胞子はダケカンバやミズメに感染して宿主交代する。ナシの赤星病菌はナシの葉や果実に感染して胞子を生じるが、この胞子はビャクシン類に感染して異なる胞子を形成する。ナラタケは倒木や切り株上に群生するが、強い病原性が知られる。菌類や微生物も含めた多様な生物の存在や在り方について広く理解を深めることによって、ヒトと環境との関わり方について広い視野で考えられるような社会人になってもらいたいです。筑波大学大学院農学研究科博士課程修了(博士・農学)。筑波大学農林学系助手、千葉大学真菌医学研究センター講師、信州大学農学部助教授を経て、2006年全学教育機構に着任。今津 道夫 准教授自然科学教育部門植物寄生菌類を通して植物における病気の実態を明らかにすることは、農作物や有用植物の病害防除を考える上で必要不可欠な基礎データとなります。また、宿主と寄生者の相互関係の解析によって、生態系における菌類の役割や機能が明らかになることが期待され、生態系や自然環境の保全などのさまざまな環境問題においても重要な示唆を与えるものと考えられます。生物学や環境科学関連科目を担当しています。カビやキノコなどの菌類の中で生きた植物に寄生する菌類を植物寄生菌類といいます。植物寄生菌類には、いもち病菌やうどんこ病菌のように農作物に大きな被害をもたらす重要な病原菌がある一方で、森の中で特定の植物と微妙な栄養関係を結んで細々と寄生生活を営んでいるものもあります。菌類は従属栄養生物であるため、生活の糧を他の生物や生物由来の有機物に依存しています。したがって、植物寄生菌類にとって植物との関係はきわめて密接で不可欠なものであり、寄生者と宿主間の多様な相互関係をみることができます。植物寄生菌類の生態を明らかにし、植物と菌類の相互関係について考える

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