工学部 研究紹介2018
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髙瀨研究室研究から広がる未来卒業後の未来像髙瀨研究室では、土木計画、そのなかでも主に交通に関する分野について研究を行っています。計画を策定したり施設の整備を効率的かつ効果的に行うためには、利用者の需要を予測したり、定量的・定性的な評価をしたりする方法について、より精度の高い手法を構築する必要があります。そのため現在研究室では個人の交通選択行動を社会学・心理学的視点からだけでなく、自然科学的な要素も考慮して分析するモデルの構築に取り組んでいます。この様に人の行動を明らかにすることによって、交通を基軸としたまちづくりを進めて行くことに取り組んでいます。髙瀨研究室では、現在長野県内において顕在化している、さまざまな交通に関する問題に対して取り組んでいます。また自治体等と連携し調査や分析を行ったり、公共交通の利用促進策を計画したりしています。このような取り組みを通じて同研究室では将来的には人の移動を考えた交通体系を考えたまちづくり、「交通まちづくり」を進めていきます。髙瀨達夫准教授1996年より信州大学工学部に勤務。主な研究分野は土木計画、交通計画。⼈の⾏動を分析し、交通を基軸としたまちづくりを進める将来の基軸となる種々の交通システム世界の都市の交通まちづくり「交通まちづくり」を進めて行くためには、単に人の行動の把握や交通システムに関する知識を有するだけでなく、地域の人々とのコミュニケーションが欠かせません。将来はこれらを身に付けた行政職員やコンサルタントとして、よりよい地域づくりを行う人になることが考えられます。⽔環境・⼟⽊⼯学科研究シーズ共同研究・外部資⾦獲得実績社会貢献実績研究キーワード交通計画・公共交通・交通安全・渋滞対策・モビリティ・マネジメント・建設マネジメント・地域協働【先生の学問へのきっかけ】高校生の頃は周囲の友人たちが早くから目標を持っているものが多く、少なからず焦りを感じたこともありました。単に数学が得意だったという理由でなんとなく理系に進みましたが、土木工学科を選んだ理由は、工学部のなかでも幅が広く、計画やマネジメントの分野もあることでした。入学後にはじめて、普段何気なく使っている交通が専門分野の一つで、人や物の動きを分析し、人々が安全で使いやすい交通が計画・設計されていることを知り、自分の学問の専門分野としました。交通計画は実際に必要としている地域の人々と一緒に考えて行くこともあり、現在ではやりがいを感じるようになりました。•無信号二段階横断歩道やラウンドアバウト等の道路の安全性向上施策の導入計画と効果計測•郊外や中山間地の地域主導型の公共交通の計画・立案•地方都市の中心市街地のバス路線や観光周遊バスの路線設計•公共事業の効果計測•交通実態の調査・分析•地域協働型の交通計画の策定•子育て世代・高齢者の公共交通利用に関する研究•中心市街地におけるバス路線の設計(地方自治体との共同研究)•外周発光装置付き横断歩道標識の効果実験(地方自治体との共同研究)•中山間地域における地域主導型公共交通の計画(地方自治体との共同研究)•地域公共交通の維持・活性化に係る研究(民間企業との共同研究)•二段階横断歩道の効果分析(民間企業との共同研究)•フラクタル次元を用いた個人間の相互作用による交通行動への影響に関する研究(科研費(基盤研究C))国土交通省関東地方整備局長野国道事務所長野県移動性・安全性向上検討委員会委員長国土交通省北陸信越運輸局総合事業第三者評価委員会委員長野県公共事業評価監視委員会委員長野県長野都市圏総合都市交通計画委員会委員松本市地域公共交通会議会長飯田市土地利用計画審議会・都市計画審議会委員伊那市・佐久市地域公共交通会議委員80

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