工学部 研究紹介2018
64/148

サービスを提供するために、サーバの設置、電源・ネットワーク配線、インストールなど、システム構築を一から行う教育用ネットワークサービスの開発。学生が自分の目線で、自分にとって使いやすいシステムを開発している新村研究室研究から広がる未来卒業後の未来像蛇口をひねると水が出たり、スイッチを入れると灯りがついたりするのは、あたりまえのようですが、社会生活を行う上では必要不可欠なものです。このようなサービスは社会基盤(インフラ)と呼ばれています。いまや、インターネットにつないでいろいろなサービスをうけることも、社会生活を行う上で必用不可欠なものになりつつあります。新村研究室では、主に教育分野において、数千人を対象をするネットワークサービスを実際に提供することで、IT社会で必須となるインフラシステムの構築と運用に関する研究を進めています。あるアニメがテレビ放映されると、あるタイミングで視聴者が一斉にネットワークにある言葉を書き込むため、ネットワークサービスが一時的に使えなくなることがあります。でも、しばらくすると使えるようになりますね。同研究室の研究も、普段から便利に使えていて、めったに起きない非常な高負荷時にもなんとか持ちこたえ、なにごともなかったように回復する、そんなシステムの構築を行っています。この「なにごともなかったように」ネットワークサービスの提供を継続することが、研究の目標です。みなさんが普段、インターネットで検索したり、動画を見たりしているサービスは、私たちのシステムと同じ仕組みで提供されています。実際に、そのようなサービスを提供する会社や、そのサービスの構築を行っている会社で活躍している卒業生も沢山います。新村正明准教授長野県企業局、長野県情報技術試験場を経て、2002年より現職。専門分野はネットワーク。2007年より2011年まで、信州大学e-Learningセンターに兼務し、信州大学全学教育基盤システム[eALPS]の開発に従事。IT社会のネットワークサービスを⽀えるインフラシステムの構築電⼦情報システム⼯学科研究シーズ共同研究・外部資⾦獲得実績社会貢献実績研究キーワードe-Learning・教育⼯学・サーバ構築・ネットワーク・SDN【先生の学問へのきっかけ】もともと電気や機械モノが好きで、小学生のころから、趣味で工作キットやラジオを作ってきました。でも、特定のものが好きというわけではなく、高校で進路を考えるあたりでも、どの方面に進もうか迷っていました。迷ったあげく、コンピュータなら、どの分野でも使われているから、とりあえずコンピュータ方面に進めば、あとで何にでも応用がきくと思い、コンピュータを専門とする学科に入学しました。その結果、どの方面にも転向することなく、いまもコンピュータ関連の研究をしています。•大規模Webアプリケーションの構築・運用技術Webサーバ=DBサーバ連携•クラウドシステムの構築・運用技術耐障害多重化システム構築(サーバ・ネットワーク)•統合認証システムの構築・運用Shibboleth運用および学認連携•Software Defined Network(SDN) の構築および教育訓練•英語教育における多読支援•HDカメラシステム応用のための基礎技術研究開発(民間企業との共同研究)•マルチメディアレポートシステムの開発(科研費:基盤C)•学習者間の情報共有に基づく多読支援システムの開発(科研費:基盤C)•難易度推定に基づく多読図書推薦支援システムの開発(科研費:基盤C)•データセンターネットワークを対象としたSDN構築演習支援システムの開発(科研費:挑戦的萌芽)•非侵襲血糖値計測システムの開発(産学官連携:信州スマートスペクトルチップ研究会)•複合センサを用いた地域型独居高齢者生活サポートシステムの研究開発に関する研究開発(総務省:戦略的情報通信研究開発推進事業)教育システム情報学会北信越支部支部長信州大学(工学部)高校生研究体験プロジェクト研究指導62

元のページ  ../index.html#64

このブックを見る