工学部 研究紹介2018
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⼩林研究室研究から広がる未来卒業後の未来像機能に気づかせるリモコンエージェント写真サイズ高さ4.35cm×幅7.5cm配置位置横11.4cm、縦2.85cm高精細Web農園画像ビューア8.15cm小林研究室では、インタラクションデザインに関する研究とIoTやICTといった情報技術を用いたフィールド情報学に関する研究に取り組んでいます。インタラクションデザインとは人間とロボットやソフトウェアとの間でやりとりされる情報とその処理過程をデザインすることです。ロボットやソフトウェアにすべての仕事を任せるのではなく、やり取りを通して人間と機械とで協調して問題を解決します。また、農園などのフィールドで継続的に情報を収集し、データに基づく科学的で効率的な農業についても研究しています。私達の身の回りは便利な工業製品であふれています。しかし、そういった機械は本当に便利でしょうか?人間には非常にうまく周囲に適応する能力があります。慣れてしまっただけで、実は不便な部分がたくさんあるのではないでしょうか。人間の気持を悟り、気の利く機械があったらと想像してみてください。私の研究室ではそんな未来を少しずつ拓く研究を行っています。自分から率先して問題を見つけ、持っている知識と技術で主体的に問題解決に取り組むことは非常に大切です。しかし、知識や技術を持っていなくても、想像力を発揮して、より難しい問題に挑むことはもっと大切です。そのような、挑戦し続けられる人物になることを期待しています。小林一樹准教授総合研究大学院大学修了後、関西学院大学博士研究員を経て、2013 年より現職。研究分野は認知的インタラクションデザイン、ヒューマンージェントインタラクション、フィールド情報学など。インタラクションデザインとフィールドインフォマティクス電⼦情報システム⼯学科研究シーズ共同研究・外部資⾦獲得実績社会貢献実績研究キーワード認知的インタラクションデザイン・ユーザインタフェース・スマート農業・IoT・雰囲気⼯学・社会的エージェント【先生の学問へのきっかけ】私がインタラクションデザインに興味を持ったきっかけは、身の回りの製品の使いにくさです。ちょっとした工夫で持ちやすくなったり、うまく使えるようになったりするのですが、人間が世界をどのように理解しているかという視点から使いやすさを考えることがとても新鮮で魅力的に感じました。自分で判断して行動するロボットやソフトウェアがどんどん増えていきますが、そういった新しい人工物とのコミュニケーション方法を考えることが刺激的で楽しいと思っています。ちなみに、私は小さい頃からおもちゃを与えられるとひっくり返して、分解して遊んでいました。そういう子供の頃から抱いている既成品への不満を研究で解消しているのかもしれません。•人間の社会的な反応に基づくユーザインタフェース設計•ロボットやエージェントなどの自律的システムと人間との協調作業•フィールドモニタリングやスマート化•モニタリングのためのIoTシステムの構築•人間が感じる雰囲気を工学的に扱うための方法論•認知科学的な視点からの人工物設計•IoTデバイスやインタラクティブシステムのラピッドプロトタイピング•植物の構造と数値を結ぶベクタデータクラウドの構築(科研若手B)•認知的インタラクションデザイン学:意思疎通のモデル論的理解と人工物設計への応用(科研新学術領域)•情報工学との連携による農林水産分野の情報インフラの構築(農林水産省)•大量画像からの情報抽出技術開発(民間企業との共同研究)•情報通信技術による遠隔システムの構築とセンシング技術の開発(民間企業との共同研究)•音声対話エージェントにおける人工的モダリティを用いた外部表出(民間企業との共同研究)総務省地域情報化アドバイザー信越情報通信懇談会IoT実装推進・コンテンツ委員会副委員長The 2nd & 3rd International Conference on Human Agent Interaction,PublicationChair高精細全天球農園モニタリングシステム高精細農園モニタリングシステムの構成プロジェクションマッピングによる行動表出エージェントソーシャルグルーミングを用いた情報通知エージェント情報通知エージェント59

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