工学部 研究紹介2018
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非接触で電球が点灯。二つのコイルを用いており、コイル間の距離を変えると電球の光が強弱する写真サイズ高さ4.35cm×幅7.5cm配置位置横11.4cm、縦2.85cm比接触給電を用いれば、充電コードが不要になる。医療現場や災害現場などに用いるロボットの充電のワイヤレス化に役立つ⽔野研究室研究から広がる未来卒業後の未来像「離れた場所にある機器に電力を送りたい」。これを可能にする技術が非接触給電です。この技術は電気エネルギーを磁気エネルギーに変換することで、導線を接続しなくても電力を供給することができます。この技術が確立すれば携帯電話などをコードに接続せずに充電できるようになるばかりか、家の壁中にその装置を置くことで、すべての家電をコンセントに接続せずに動かすことも可能になります。しかし、エネルギー効率が悪いという課題があり、コイルの構造や用いる導線の工夫等によりそれを改善する研究を行っています。水野研究室では非接触給電に用いるコイルの形状や導線を見直すことでエネルギー効率を改善しようとしています。この技術が確立すれば、家庭から充電コードが消えたり、医療現場や災害現場などに用いるロボットの電池切れがなくなったりと非常に意味のある研究です。学生と企業人とが一致団結して、夢のコードレス社会実現に向けて日々研究に励んでいます。電力会社や電機メーカなどの幅広い分野の企業に卒業・修了生を排出。また、技術者・研究者として必要となる科学技術の修得だけではなく、将来研究リーダとして必要とされる「素養」と「躾」の教育も4年生や大学院生に指導しています。水野勉教授株式会社アマダを経て、2011年より現職。研究分野はリニアモータや電磁アクチュエータ、電磁センサ、電力変換デバイス。⾮接触で電球が点灯、電気磁気の不思議!電⼦情報システム⼯学科研究シーズ共同研究・外部資⾦獲得実績社会貢献実績研究キーワードリニアモータ・磁気センサ・ワイヤレス電⼒伝送・エネルギー変換デバイス【先生の学問へのきっかけ】高校生の時に、オーディオアンプとスピーカを自作したのが電気工学に強く興味をもったきっかけであり、大学では電気工学科に進学しました。学部生のときに磁気工学、特にリニアモータの高加速・高速移動に強く魅かれました。就職先でもリニアモータや磁気センサの研究開発の業務に携わりました。そして、大学に赴任後も磁気モータ・アクチュエータや磁気センサ、ワイヤレス電力伝送、DC-DCコンバータなどの磁気工学に関する研究開発に従事しています。•磁性めっき線を用いた電気機器の高効率化への研究•高加速度リニアモータの研究開発•渦電流形センサを用いたレール摩耗検出方法の研究•転造加工歯車の良否判定渦電流形センサの開発•体内ロボット用非接触給電システムの開発•大電力用高効率非接触給電システムの開発•磁性めっき線を用いたLLC共振形コンバータの開発•リニア振動素子の最適設計•磁めっき線を用いた共振型DC-DCコンバータの開発•体内ロボット用非接触給電システムの開発•磁性めっき線を用いた磁界共振形非接触エネルギー伝送の研究,(基盤研究B)•磁性めっき線の開発と渦電流形変位センサへの適用に関する研究(基盤研究C)•非接触電力伝送の高効率化技術の開発の研究参画(科学技術振興機構スーパークラスタ)•低炭素社会を実現する次世代パワーエレクトロニクスプロジェクト(NEDOプロジェクト)電気学会産業用部門論文委員会電気学会リニアドライブ技術委員会委員長自動車技術会ワイヤレス給電システム技術部門委員会委員日本AEM学会副会長32

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