工学部 研究紹介2018
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サイズW7.5cm×H4.35cm配置位置横11cm、縦2.5cm現役を引退した民間航空機に搭載されていた補助燃料タンク。これらのタンク搭載により、飛行距離を大幅に伸ばすことができます。現在、軽くて強固、正確な油量計の研究開発に取り組んでいます。参考図:タンクの内部構造と油量計(右図)、新規性がある高性能・高信頼性の補助燃料タンクの研究開発にチャレンジしています。研究支援部門共同研究講座菊池研究室研究から広がる未来当研究室では、民間航空機に使われるコンポーネント部品と補助燃料タンクの研究・開発を行っています。航空機の部品数は300万個あり、最近、日本では小型とリージョナルな民間航空機を製造しています。しかし、日本の部品は40%ほどです。信州大学は昨年から航空機の研究を南信州キャンパスでスタートしました。主体な産業が自動車から航空機へ変わる時代であり、次世代航空機の人材育成と機器研究開発を行っています。研究のコンセプトは信頼性であり、同じ機能を複数個を準備する冗長系の研究にも取り組んでいます。人類の移動手段は馬車、自動車、飛行機と発展し、地球規模で経済活動が行われ、観光やビジネスは飛行機を用いて人が移動する時代が始まっています。東南アジアへの出張が日帰りになり、将来は欧米への移動も日帰りになるかもしれません。その移動は航空機の性能に依存し、世界中で研究と開発が行われています。航空機の研究開発は、材料・部品強度・構造・エンジン開発・システム信頼性・飛行機全体の制御、その他があります。信州大学も航空機の最先端研究に取り組んでいます。あなたは航空機の研究開発に参加し、人類の移動手段の発展にチャレンジしませんか?菊池良巳教授1998年信州大学システム開発工学博士課程(博士取得)を修了、企業でハイブリッド自動車用センサ、航空機アクチュエータ・センサの開発、EU駐在、会社社長を歴任、現在、大学で航空機装備品の研究開発中将来、⺠間航空機に使われるコンポーネント部品と補助燃料タンクシステム等を研究開発する【先生の学問へのきっかけ】小学生のとき、作った網かごを先生から褒められて、ものづくりが楽しくなりました。その後、手作り凧・ゴム動力飛行機などを工夫して作り、遊びに夢中で畑を踏み荒らしたことを思い出します。中学時代にアポロ宇宙船が月面着陸に成功すると、将来の夢は「宇宙の科学者」に変わり、理系に傾注しすぎたように思います。会社に勤めていたとき、大学教授によるセンサ研究会が開催され、10年ほど継続していた私に、教授から博士課程進学が薦められました。今考えるとこれが転機になり、研究開発がライフワークになり、現在に至っています。研究シーズ共同研究・外部資⾦獲得実績社会貢献実績研究キーワード•航空機用の(補助翼・ペダル)制御用アクチュエータの新方式•航空機用の(補助翼・ペダル・燃料タンク油量計)センサの新方式•モータ・センサの設計シミュレーション(熱流体・電磁気・構造/振動)•磁性流体ブレーキ・渦電流ブレーキのハイブリッド方式•航空機搭載差動変圧器と自動巻線機の開発(ものづくり中小企業補助金、経済産業省)•航空機搭載用装置シミュレーションの高度化と手法開発(経済産業局)•小型高出力電子機器の高精度熱流体シミュレーション技術開発(経済産業局)•最新技術による開発生産性・速度向上と技術シミュレーションの確立(経済産業局)•磁性流体ブレーキの基礎開発(経済産業局、信州大学・住友精密工業と共同研究)電気学会センサ技術調査委員電気学会リニアドライブ・サーボ制御センサ技術調査委員磁気応用技術シンポジウム運営委員飯田航空宇宙プロジェクト委員IEEE会員500 nm航空機・アクチュエータ・センサー・CPU・制御・安全性・信頼性民間航空機の装備品民間航空機の電動アクチュエータ信州大学工学部航空宇宙システム研究センター南信州・飯田サテライトキャンパス研究室135

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