Shinshu University Social Responsibility Report 2016-2017
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20SHINSHU UNIVERSITY SOCIAL RESPONSIBILITY REPORT 2016−2017Literacy7学術資料を後世へ保存大学が所有する様々な資料や標本の保存、展示を行うため、各キャンパスに資料館が設置されています。各資料館は、学内の教育・研究での利用にとどまらず、社会教育や子供たちの自然教育にも活用されています。◦自然科学館(松本キャンパス)身近な科学現象から信州の自然、地球全体の環境変化まで、様々なスケールの自然と科学現象を展示しています。◦繊維学部資料館(上田キャンパス)上田蚕糸専門学校で使われていた教材や養蚕の歴史に関する資料を展示しています。◦食と緑の科学資料館「ゆりの木」(伊那キャンパス)農学部が所蔵する貴重な植物、動物資料や標本を整理・管理しています。8北杜夫さんの蔵書が信州大学附属図書館へ作家・北杜夫さんの蔵書が、ご家族のご厚意により附属図書館に寄贈され、「北杜夫文庫」が創設されました。信州大学の前身である旧制松本高等学校で学び、当時の様子を『どくとるマンボウ青春記』等に描いた北さんは、独創を尊ぶ信州大学の文化的シンボルとなっています。寄贈書には、北さんの自筆署名入り本や小部数しか出版されなかった限定本、著名な作家からの贈呈本などがあり、企画展示の開催を通して北文学の継承と発信を進めています。9在宅医療支援リーダーの育成「実践力のある在宅医療支援リーダー育成事業」では、県内看護師や潜在看護師の方に向けて、e-learning等を利用した学修を提供し、これまで在宅での療養が困難だった「難病」「がん」「重症児」などの患者に対しても質の高い在宅療養サービスを提供できる看護師を育成しています。2014年から開始した第1期では、長野県内の医療機関から55名が履修しました。2017年からは第2期を開始します。10長野県の文化遺産を扱う分野横断的調査人文学部では、長野県各地に埋もれる文献の発掘・調査というフィールドワークを行っています。御嶽神社では山岳信仰に関わる文献や文書の発掘、教育学部図書館「藩文庫」では信州旧藩が所蔵する文献の調査を、歴史学・文学・語学の教員と院生・学生の協力によって進めています。様々な分野の知識に触れることが分野横断的な素養を養う契機となり、実践的に文化遺産にアクセスするリテラシーを学ぶ場となっています。◦信州技術系社会人育成プログラム 工学部では、これまで実績のある諏訪圏(超精密加工技術)、長野地域(ながのブランド郷土食)、飯田・下伊那地域(電気機器制御技術)の社会人育成事業を一体化し、「信州技術系社会人育成プログラム」として充実を図っています。また、それぞれの地域で年間120時間の社会人スキルアップコース「特別の課程」を開講しています。◦経営大学院イノベーション・マネジメント専攻大学院経済・社会政策科学研究科では、社会科学系と理工系の本格的な連携の具体的な実践のモデルとして全国に先駆けて、社会人を対象とするイノベーション・マネジメント専攻(経営大学院)を開設し、長野県内外から大学院生を迎え入れています。修了生は129名(2016年9月末現在)を数え、県内企業などの経営者、経営幹部として活躍するOB、OGも増えつつあり、地域に根ざしたマネジメント教育の実をあげています。◦地域共生マネージメントプログラム(修士課程/社会人向けプログラム)大学院総合理工学研究科農学専攻では、企業、自治体、公益法人、NPOに所属する職員等、地域のマネジメントやイノベーションを担う社会人を対象とした「地域共生マネジメントプログラム」を開設し、地域開発・保全など農学分野の専門技術者を育成します。本プログラムでは、最短1年で修士課程修了に必要な単位を修得でき、特定課題研究の指導を受け、審査に合格すれば、修士(農学)の学位を取得できます。2016年8月、天皇皇后両陛下が繊維学部資料館をご視察されました。(下坂誠繊維学部長の説明に耳を傾けられる両陛下)(写真提供:長野県)学生たちによる近世文献の調査・解読風景(御嶽神社)北杜夫文庫の貴重本演習プログラムでは、看護部で開講される研修をe-learningとスクーリングにて受講します。(呼吸ケアに関する演習の様子)本プログラムは文部科学省「職業実践力育成プログラム(BP)」に認定されています。卒業生も多数出席した修了祝賀会(経営大学院)11社会人を対象とした教育プログラム地域共生マネージメントプログラム地域で活躍するリーダーを育成します。一般学生社会人学生在職のまま受験可能地域共生マネージメントプログラム(1年間)地域連携・経営学特論Ⅰ地域連携・経営学特論Ⅱ中山間地域管理学地域環境計画学特論動植物環境共生学特論生産環境システム学特論Ⅰ食品バイオサイエンス特論生命産業科学特論地域課題探求演習Ⅰ・Ⅱ特別研究●出願要件の特例あり●土日・夜間も開講●e-ラーニングによる遠隔授業●総合理工学研究科【農学専攻】 の正規授業科目の受講●地域戦略センター研究員を 含めた実務経験者による 特別講義●少人数・充実した個人指導 による修了研究●学外研修の機会通常の就学プログラム(2年間)

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