Shinshu University Social Responsibility Report 2016-2017
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10SHINSHU UNIVERSITY SOCIAL RESPONSIBILITY REPORT 2016−2017Green7氷体調査の成果紹介カクネ里雪渓信州大学・大町市・長野県・立山カルデラ砂防博物館などの関係者からなる調査団※によって、北アルプス鹿島槍ヶ岳のカクネ里雪渓下に存在する氷体の調査が実施されています。これまでの調査により、氷体は24日間で最大17cmも動いていることが判明し、継続的に流動する氷体、すなわち「氷河」の可能性が高いとみられています。今後関連学会に論文を提出する予定で、その結果これが氷河と認定されれば、国内4例目、県内では初の氷河となります。2016年6月から8月にかけて、市立大町山岳博物館にて成果を市民の皆さんに知っていただくための企画展や報告会も開かれました。4「エコプロダクツ2015」に出展全学の環境ISO学生委員会が中心となり、東京ビックサイトを会場にした国内最大規模の環境展示会「エコプロダクツ2015」に出展しました。出展内容は学生委員会の環境活動を報告するパネル展示・他大学と協同で実施したスタンプラリーなどです。また、ワークショップとして農学部演習林のヒノキの間伐材を用いた「マイ箸作り体験」を実施しました。3日間で200名以上のお客様にお越しいただき、信州大学の環境活動をたくさんの方に知っていただきました。8環境報告書の発行信州大学では、持続可能な社会の実現に向けた環境への取組について、毎年、環境報告書を発行しています。掲載内容については、下記URLからご覧ください。9ISO認証から独自の環境マネジメントシステムへ2001年に工学部からスタートしたISO14001認証取得(国公立大学初)に基づくエコキャンパス活動は、その後全学へと拡大し、環境マインドをもった多数の卒業生の輩出に貢献してきました。2016年、本学はこれまでの環境活動の経験を活かしISO認証に代わる独自の環境マネジメントシステムを構築していくことといたしました。「大学運営の基本方針」においてもGreenは一番目に掲げられたキーワードであり、環境マインドを重視する点に変わりはありません。引続き地球にやさしい環境づくりに貢献できるよう努めてまいります。5環境情報科学センター賞〈特別賞〉受賞「グリーンMOT叢書」は、環境省※の支援を受けて信州大学が開始した「グリーンMOT(技術経営)教育プログラム」を体系化した冊子です。地域企業の経営とサステイナビリティ等を解説した「グリーンMOT入門」、工学的な視点で環境適合設計等を紹介した「環境配慮素材と自然エネルギー」など全五巻を刊行しました。本叢書は、経営学の視点から、環境経営とそれを支援するグリーンテクノロジーについて体系的に解説し、実践的な情報を提供している点が評価され、2016年に環境分野の著名な学術団体での栄えある賞を受賞しました。3学生が主体となったエコ活動—環境マネジメントシステムの推進—各キャンパスに環境ISO学生委員会が置かれ、学生たちが中心となって本学の環境マネジメントシステムの構築に積極的に参画しています。学内での環境活動に加え、諏訪湖等の清掃活動や信州環境フェアへの出展、全国水環境マップへの協力等の活動を行っています。こうした活動が学生自身の成長にもつながっています。遠見尾根から望むカクネ里雪渓と鹿島槍ヶ岳エコプロダクツ2015での信州大学ブース「グリーンMOT叢書」全5巻 長野県諏訪湖の清掃活動全国水環境マップでの水質検査森林認証 認証書6農学部附属AFC演習林が「森林認証※」を取得しました2016年に農学部附属アルプス圏フィールド科学教育研究センター(AFC)の手良沢山ステーション演習林及び西駒ステーション演習林・桂小場試験地が(一社)緑の循環認証会議(SGEC)の認証規格による森林認証*を取得しました。AFC演習林は、今回取得した森林認証を教育・研究に活かしていくとともに、持続可能な森林管理・経営の実現と地域への普及に取り組んでまいります。※森林認証:森林管理・経営の状態が、環境保全や地域社会に配慮された適正なものであるかを第三者が確認・認証する制度※「カクネ里雪渓(氷河)学術調査団」※環境省「環境人材育成のための大学教育プログラム開発事業」http://www.shinshu-u.ac.jp/guidance/plan/e_report/

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