繊維学部研究紹介2016|信州大学
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パタキ研究室パタキ研究室では、圧力分布解析手法を開発し、歩行研究を行っています。生物が動いたり休んだりすることによって、体の接触面に圧力が発生し、その力分布を圧力センサー配列で画像として記録します。そして国内や海外共同研究者達と様々な応用にアタックしています。イギリス王立獣医大学とゾウの足部の成長と医学的問題、リバプール大学とヒトの歩行進化、ミュンスター大学と個人識別。このように多様な応用があり、環境との機械的相互作用情報が沢山ある圧力分布の重要性及び可能性を模索し、その中の秘密に挑戦しています。犯罪者の捜索、銀行や空港警備の補助、スポーツ選手の技能改善、お年寄りの転倒警告等々・・・人がいるところには何がしかの圧力が生まれ、かかっていますので、このような応用が全部可能です。しかし、圧力データは大変複雑なものですので、まず情報をうまく読み取る手法を開発し、未来の可能性を広げようと思っています。臨床バイオメカニクス、スポーツ科学、バイオフィードバック・システム開発等、様々な分野での活躍が期待されます。パタキトッド准教授カナダのトロント出身。ペンシルベニア州立大学を卒業後、株式会社国際電気通信基礎技術研究所、リバプール大学にてPD、2013年10月より現職。12年間バイオメカニクス研究を楽しんで行っている。研究から広がる未来卒業後の未来像圧力板という圧力測定センサー配列システムを5mmと200Hzの解像度で測定し、ヒトや動物の力学的歩行動作を細かく検査するサイズW7.5cm×H4.35cm配置位置横11cm、縦7.8cm動物園に住むゾウの死亡率50%以上は、足の問題が原因です写真サイズ高さ4.35cm×幅3.6cm配置位置横15.3cm、縦2.85cm人の足底圧パターンは特異な物なので個人識別が可能写真サイズ高さ4.35cm×幅3.6cm配置位置横15.3cm、縦2.85cm機械・ロボット学科バイオエンジニアリングコース足底圧分布でゾウの健康から個人識別まで超高齢社会を迎えた我が国にとって、運動器系の疾患により発症するロコモティブシンドローム(運動器症候群)は、介護予防や健康保持等を阻害する大きな社会問題のひとつです。このような問題を解決するために、『生活動作支援技術』に関する教育・研究開発を行っています。具体的には、日常生活の中で違和感なく簡単に使用できるウェアラブルロボット・デバイスの実現を目指し、人の全身運動特性の解析・理解、人の動作意思と機械をシームレスに繋ぐ推定手法、人の動きに合わせて支援する同調制御といった、人を中心とした研究開発に取り組んでいます。何事にも「無ければ創る」をモットーとして、専門分野という枠組みにとらわれず、人や社会のために何をすべきか自ら考え行動することのできる課題解決型の未来開拓者を育てていきたいと考えております。塚原淳助教筑波大学大学院システム情報工学研究科を修了後、筑波大学サイバニクス研究コア研究員、ImPACTプログラム・マネージャー補佐を経て、2015年より現職。主な研究領域は、人支援技術、運動制御、ロボティクスモーションキャプチャにより計測した人の歩行データを解析し、関節角度・筋張力・関節にかかる力などを計算「着る」ように、気軽に身に着けられるロボティックウェアcurara 私たちが研究開発する生活動作支援技術が実現できれば、近年、医療・福祉分野において活発化している装着型ロボットの導入フェーズから、さらに日常生活レベルでの実用化へと展開することができます。これにより、要介護になるリスクを軽減し、高齢者等の日常生活動作(ADL: Activities of Daily Living)や生活の質(QOL: Quality of Life)の向上につながることが期待されます。User interfacepower switch and mode selector to adjust synchronization gainsPower unitswith built-in torque sensors and encoders in each jointController boxwith CPU board, servo amplifiers, and batteriesRobotic Wear “curara ”歩行・起立動作支援機械・ロボット学科バイオエンジニアリングコース『生活動作支援技術』の研究開発で、新しいライフスタイルを目指す橋本・塚原研究室研究から広がる未来卒業後の未来像28

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