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濱田州博学長の開会あいさつに続き、文部科学省の神代浩・科学技術・学術総括官、科学技術振興機構(JST)の住川雅晴・ビジョナリー・リーダー、長野県の沖村正博・ものづくり振興課長が、来賓としてそれぞれあいさつ。神代総括官は、実験室を見学したことについて、「革新的な水処理技術のコア技術となる複合膜の開発、社会実装に向けたモジュール化などの取り組みが、着実に進ちょくしていると実感することができ、大変心強く思っている」とコメント。さらに、シンポジウムについて「COIも中盤に差し掛かった段階で、改めて初心に立ち返り、次へ進む決意を固め、関係者の一致団結を図るよい機会だ」と述べました。普段から拠点を指導する住川ビジョナリー・リーダーは「新しい膜の見通しが出来て、チーム全体の目が輝く拠点になったことは大きな成果」と評価したうえで、「拠点間の相互交流においても、膜の開発で世界に冠たる日本一の技術を持っているところをどんどん活用し、実用化を急速に、さらに大きな形での開発に取り組んでほしい」とコメントしました。沖村課長も「県は成果の普及など出口戦略の一角を担う。革新的な成果を生み出すことに加え、みなさまのご健勝をお祈りしたい」と述べました。これらのあいさつに続き、本プロジェクトの発足にかかわった文部科学省の土屋定之・顧問(元事務次官)、科学技術振興機構の中村道治・顧問(前理事長)、東レ株式会社の阿部晃一・副社長がそれぞれ講演しました。土屋顧問は、自らがCOIプログラムを発案した背景に触れたうえで、信州大学の取り組みについて「革新的な膜とその後の開発について、企業、大学が連携し、大きなターゲットを目指した取り組みの準備が進んでいることを確認し、安心し、喜んでいる」とコメント。さらに、「社会システムの変革という大きなターゲットを目指し、大学の他の部局、海外、企業との連携による、分野融合の取り組みをより積極的に進めて欲しい」と語りました。中村顧問は「わが国の持続的発展に向けたCOIの役割」と題して基調講演。国連が持続可能な開発のゴールとして掲げた17項目(SDGs)の話題を取り上げ、「全国のCOI拠点は、それぞれのテーマがどのゴールに相当するのか、明らかにしておくべき」と提言。さらに、信州大COIについて「水についてこれだけ成果を挙げ始めており、大変楽しみ。大きな社会的価値を生み、ぜひ我が国と世界の持続的な発展に貢献してほしい」「材料、モジュール、プラントと3つのレイヤーがあり、プロジェクトの出口はいろいろ想定される。プロジェクトの成2017.2.16 アクア・イノベーション拠点・第4回シンポジウム大きなターゲットを目指し、分野融合の取り組みを 文科省、JST、長野県からの来賓あいさつ土屋・文科省顧問「分野融合の取り組みをより積極的に」中村・JST顧問「さまざまな用途に対応できるプロジェクトに」長野県の沖村正博・ものづくり振興課長科学技術振興機構の住川雅晴・ビジョナリー・リーダー 来賓あいさつを行う神代浩・文部科学省科学技術・学術総括官特別講演を行う文部科学省の土屋定之顧問(元事務次官)約140人が参加して開かれたCOI拠点の第4回シンポジウムアクア・イノベーション拠点が主催する第4回シンポジウムが2月16日、信州大学長野(工学)キャンパス内の国際科学イノベーションセンター(AICS)で開かれ、信州大学や県内外の企業関係者ら140人が出席しました。一般向けに拠点の成果を紹介するシンポジウムは毎年冬に開かれており、2014年2月のキックオフシンポジウムから数えて4回目となります。今回は本プロジェクトの発足にかかわった3人による特別、基調講演を通じ、間もなく折り返し点を迎えるプロジェクトに新たな示唆を得る目的で開かれました。11

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