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06ん。いつか航空機や宇宙を研究する人になれたらと、漠然と思い続けていて、信州大学に入ったら、航空機のプログラムに参加できることになって、着々と夢に近づいている感じです。ケルビン 飯田では企業に近いところで勉強、研究できるのが嬉しいです。長野県内には細かな部品を作っている会社が多いので、そのモジュール化などを学びたい。まだ飛行機の勉強が足りないんですが、やはりそっち方面で、将来的には日本から海外に輸出する部品やモジュールを自分の手で作れたらいいなと考えています。大石 私も将来は大学院で研究できたことを仕事に出来たらいいと思っています。具体的には企業の技術開発部門とかで。出身が京都なので将来どの地域で仕事をするか迷っているところはあるんですが、希望はやはり航空機に携わることです。半田 飯田の企業にインターンシップしてもいいですね。佐藤 2人はまだ4年生ということで卒業研究をやっていますが、柳原先生からご指導いただき、講座に入る前からすでに準備勉強を始めているところです。─最後に、信州大学をとりまくステークホルダーの方々に、それぞれメッセージをお願いします。半田 日本において航空機産業はこれから自動車産業に継ぐ産業になると思います。全国の企業・大学などの機関が大々的に取り組むでしょうから、長野県という枠を超えていろいろな大学・研究機関・企業などと協力してやっていければ有り難いと思います。是非一緒に!柳原 JAXA側の印象だと、昔は大学と企業とJAXAがあって、皆バラバラにやっているイメージでした。それではイカン、ということでここ数年前からJAXAは大学と企業と協働を始め、良い成果が出てきたと思っています。私は大学とは違うベースを持っていますので、世界のニーズを含め、情報や技術を企業にも紹介し、これまでに無いものを共同で創っていくように頑張りたいと思います。 また講座を開設する旧飯田工業高校の施設に、地域全体の産業育成、研究開発、教育施設等が入るわけですが、現在海外にしかない航空機部品の認証を取るための試験設備・認証施設の新設が計画されています。国内初の施設で、この認証施設があれば製品開発が非常にやりやすくなる。そのための人材育成にもセンターが貢献できると思います。榊 大石さん、ケルビンさんが小さい頃から飛行機や宇宙が好きだったと聞いて、自分と同じだと思いました。柳原 私もいつも空を見て、彼方のことを考えていました。「思えば通ず」でしょうか。榊 私の場合は一旦は空への憧れは胸にしまい、大学進学時は機械工学科を選んだんです。大学時代を通じても、航空機なんて夢の夢だった。今、回り回って目の前にこのテーマがある。それも信州大学が専門のセンターを設置し、まさか自分が携わるとは思ってもみなかったですね。信州大学で航空宇宙に携われるんだということを大いにPRしたいです。佐藤 諏訪圏のロケットや飯田の共同研究講座に社会人がメンバーとして入ってくれるのは学生にとってとてもいい環境だと思います。信州大学の多彩な取り組みをいろいろな方々に知っていただきたいし、学生も含めてのこの座談会は、直接いろんな形でご協力いただく地域の方々、特に諏訪と飯田の企業の方々に読んでいただきたい。センターとしての覚悟表明です(笑)。 また、表看板に航空宇宙を掲げた学科を持つ大学はありますが、決して数は多くない。信州大学の学部名に航空や宇宙の看板はないけれど、気持ちはそれ以上にあります。航空機産業の従事者も元を正せば機械であったり電気であったりして、基本・ベースに自分の確固たる専門があり、携わった場所で専門を活かしスキルを広げているのだと思います。学生諸君、どんな方向に進むにせよ、モチベーションを失うことなく、まずは自分の専門を固めよう!ケルビン それでは私は、信州大学に留学を考えている方に一言。信州大学工学部の学生は国内外の学会やシンポジウムに参加、発表する機会が多くあり、海外の大学との連携で、世界中から研究者が集まります。また、信州大学は産学官連携や地域貢献にも力を入れており、県内多数の企業との共同研究が実現しています。そして、信州大学は学生が社会で活躍できるよう、人材育成にも力を入れています。社会が求める考える力やプレゼン力を学生が身につけられるよう、先生方が日々熱心に指導してくれて、ほんとにいろいろな支援に感謝しています。 長野県内には航空機の部品を作っている企業がたくさんあることから、来年度からの大学院の研究テーマとして私は航空機関連の研究をテーマに選びました。これから、国際社会の発展により、航空機の需要が倍増する中で、私は長野の企業と共に国際航空機業界を通じて社会に貢献することを目指します。信州は、とにかく自然が豊かで、最適な学習環境です。週末には気分転換として、気軽に近場の観光スポットを訪れることが出来、夏季も快適、冬季にはウインタースポーツなどが楽しめいいところですよ。大石 新しい知識や知見を得ることは、広い視野を持てるようになるのと同時に、考えることができる視点を増やすことに繋がります。一つの問題に対して、あらゆる切り口から考察できるようになるということです。私は学部で、電気電子工学という視野と数多くの視点を得ることができました。私は大学院に進学し、この航空宇宙システム研究センターで行われる研究や航空 機 システム プログラムでの勉学を通して、新しい視野とさらに多くの視点を養えること、また興味を抱いている分野に近づけることを大変嬉しく思ってい ます。─これまでの長野県での航空・宇宙に関する「点」の話題が、本日の座談会でひとつにつながり、日本や世界を視野に置く、大きな、夢ある未来が見えた気がします。本日お話を伺った皆さんの夢や情熱に、同じ大学の関係者として誇りを感じました。本日はどうも有り難うございました。いつか航空機や宇宙を研究する人になれたら…思い続けていて入った大学で、夢に近づいている。(大石さん)日本から海外に輸出するモジュールなどを将来的に自分の手で作れたらいいなと。(ケルビンさん)司会・コーディネート信州大学総務部総務課広報室長 伊藤 尚人

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