工学部研究紹介2017|信州大学
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電⼦情報システム⼯学科研究シーズ共同研究・外部資⾦獲得実績社会貢献実績研究キーワード⽣体信号処理・健康管理・ウェアラブルセンサ・医療機器開発⽀援•光電容積脈波を用いた血圧推定•光電容積脈波を用いた自律神経活動の機能推定•ウェアラブルセンサによる健康管理システムの開発•映像機器ならびに映像コンテンツの生体影響評価に関する研究•植込み型除細動器用致死性不整脈検出アルゴリズムの開発•「映像の生体安全性に関する国際標準化と研究開発」(共同研究)•「慢性心不全の予後を改善するための非侵襲で安全・安心な無痛性ICDの実用化臨床試験」(厚生労働省科研費(共同研究))•「在宅終末期遠隔見守り用心電計の開発」(共同研究)•「ホルター心電図解析システムの開発」(共同研究)•「着衣型光電容積脈波センサを用いた健康管理システムの開発」(科研費(若手B))•「緑色光による光電容積脈波を用いた血圧推定の試み」(科研費(若手B))計測自動制御学会システム・情報部門コンピューテーショナル・インテリジェンス部会幹事日本生体医工学会甲信越支部長野地区評議員阿部研究室研究から広がる未来卒業後の未来像緑色光電容積脈波センサを用いた多点脈波計測システム.心拍数や自律神経活動を推定することで健康管理に役立てられる人工的立体視映像(3D映像)がヒトに与える影響を評価するための実験.心電図、血圧、脈波といった生体情報を同時に計測している本研究室では、医療と工学の融合分野において、超高齢化社会における予防医療や先端的な医療を支えるための研究を行っています.日常生活において、心拍数や自律神経指標といった健康管理に有効な情報を簡便に計測するために、緑色光電容積脈波を用いた「動き」によるノイズに強いウェアラブルセンサシステムの開発に取り組んでいます.さらには、心電図の中から死に至らしめる危険な不整脈を高精度で早期に検出する方法の開発や、映像が生体に与える影響の評価に関する研究等も行っています.日本における超高齢化社会は医療費の高騰を生み、次世代を担う若者の負担は増える一方です.阿部研究室では、この医療費の高騰を「予防医療」の発展によって抑え、みんなが健康的に安心して暮らせる社会づくりに貢献できる研究を行っています.また、ヒトに優しい医療機器やヒトが安全に視聴できる映像コンテンツの普及のために、工学の技術を用いて貢献していくことを目指しています.生体医工学・医療工学では、実験装置の製作からプログラミングまで幅広い知識と技術が求められます.当研究室で学んだことを、将来どのような分野に進んでも生かすことができるよう指導を行います.阿部誠准教授2004年東北大学工学部卒業、2009年同大学大学院工学研究科博士課程修了.同大学博士研究員、同大学大学院工学研究科助教を経て、2015年9月より現職.専門分野は生体信号処理、医療機器開発の支援など.医療と⼯学の融合:⼯学の⼒で健康社会を創る電⼦情報システム⼯学科【先生の学問へのきっかけ】私が今の専門を選んだきっかけは、大学在学中の研究室配属の際に、その当時は先端的だった「医工学」という分野を研究されていた先生に出会い、その研究の魅力に一目ぼれしたことです.その先生は、工学を医療や福祉といった分野に応用することで、私たちの生活を豊かにするための方法を探求されていました.私は、その先生のもとで学んだことを基礎として、健康社会を創るための技術やヒトに優しい医療機器の開発支援といった、医療と工学の融合領域での研究を行っています.72

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