工学部研究紹介2017|信州大学
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研究から広がる未来卒業後の未来像ペンで手書き入力されたフローチャート(流れ図)や楽譜をコンピュータが逐次自動認識後、整形・出力するシステムである写真サイズ高さ4.35cm×幅7.5cm配置位置横11.4cm、縦2.85cmスマートフォン上でのタッチ入力を用いた類似画像検索システム。緑矢印の方向にタッチすると、画像群がらせん状に回転する写真サイズ高さ4.35cm×幅7.5cm配置位置横11.4cm、縦8.15cm宮尾研究室宮尾研究室では、タブレットPCやスマートフォンなどで使われているペン入力やタッチ入力の情報を活用した研究を中心に行っています。例えば、ペンで手書き入力された文字・記号・図形をコンピュータで逐次に認識・整形したり、以前に入力した情報を検索する手法について研究しています。また、タッチ入力された情報を用いた研究では、そのジェスチャ(タッチした複数の指の動き)の登録・認識を行ったり、それらの技術を用いたプログラム開発を行なったりしています。なお、宮尾研究室は丸山研究室・白井研究室と合同で研究活動を行っていますので、そちらもご覧ください。コンピュータに対する、ペンやタッチを用いた情報入力システムは、今後ますます増えてくるでしょう。同研究室が考えているのは、これらの入力システムが人間の創作活動を助けるものにならないだろうか?という点です。例えば、アイデアメモを筆記している時、作曲活動で楽譜を書いている時、コンピュータがこれらの創作活動を援助してくれるようになると便利です。同研究室の技術は、こんな時に役に立つはずです。ほぼ半数の学生が大学院に進学し、残りの学生が就職しています。就職先はソフトウェア開発関連、電機メーカー、ゲーム関連会社など多岐にわたります。同研究室で学んだ問題解決能力は、どの会社に行っても活かすことができます。宮尾秀俊准教授1991年より工学部情報工学科助手として着任。1998年、在外研究員としてワシントン大学にて研究活動。2004年より現職。研究分野はパターン認識・音楽情報処理・ヒューマンコンピュータインタラクション。ペンとタッチの情報処理〜快適な創作活動環境の構築を⽬指して〜電⼦情報システム⼯学科研究シーズ共同研究・外部資⾦獲得実績社会貢献実績研究キーワード⼿書き記号認識・楽譜認識・ペンコンピュータ・モーションセンサーデバイス【先生の学問へのきっかけ】私は幼少の頃から音楽に興味があり、楽器を自在に演奏することを夢見てきました。しかし、小学校時代に習ったエレクトーンでは、その域に達せず、半ばあきらめかけていた時に出会ったのが早稲田大学が開発したWABOT-2というロボットでした。このロボットは、印刷された楽譜をカメラ(ロボットの目)で読み取り、描かれている音楽記号をコンピュータによって即時認識して自動演奏してくれるロボットでした。私は、人間の代わりにこのような知的・芸術的な作業を援助してくれるコンピュータに多いに興味を持ったのです。以来、これらの研究を今でも継続して行っています。•オンライン手書き記号・文字の認識・整形•ペンコンピュータを用いた手書き板書に基づく講義システム•アイトラッキングセンサーを用いたWindow操作•ハンドモーションセンサーデバイスを用いた空中手書き文字認識•モーションセンサーデバイスを用いたモーションキャプチャデータの検索•楽譜認識システム•タッチインターフェースを利用した研究•タコグラフからの稼働時間自動読み取りに関する研究(民間企業との共同研究)•電子黒板とタブレット端末を利用した学習支援システムの構築(科研費(基盤研究C))•補助楽曲データを用いたペンコンピュータ上での楽譜作成支援システムの構築(科研費(基盤研究C))•ペンコンピュータ上での手書き筆記環境構築に関する研究(科研費(基盤研究C))•オンライン手書き記号の活用環境システムの構築(科研費(基盤研究C))•オンライン手書き記号の高精度認識システムの構築(科研費(若手研究B))•オンライン手書き楽譜認識システムの構築(科研費(若手研究B))国際会議ICDAR1993拡大実行委員電子情報通信学会信越支部会計幹事(2012/5~2014/5)電子情報通信学会代議員(2014年度)電子情報通信学会信越支部大会実行委員(2014年度)編集・整形TabletPCPen tablet手書き筆記メモハンドモーションセンサーデバイスを用いた空中手書き文字認識ペンコンピュータ上での手書きメモ筆記環境構築65

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