工学部研究紹介2017|信州大学
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自動車の運転席など狭い空間でも利用可能な簡易型モーションキャプチャ・システムの外観井澤研究室研究から広がる未来卒業後の未来像井澤研究室では、回路情報を書き替えることができるFPGAというLSIを用いた『リコンフィギュラブル・システム』について研究しています。近年のディジタル機器の寿命は短く、早いものでは数年の間に不燃ゴミと化してしまいます。回路情報を書き替えることができるFPGAを用い、ネットワーク等を介して最新の回路にアップデートすれば、『LSIのリサイクル』も夢ではありません。FPGAの潜在能力は高く、利用するアプリケーションに応じて回路情報を更新することにより、高性能CPUにも匹敵する処理を、より少ない消費電力で実現することも可能です。当研究室では、リコンフィギュラブル・システム以外に、音声や画像などの信号を効率よく圧縮する符号化方式の基礎研究も行っています。また産官学の連携プロジェクトの形で、運動センサーを用いて、人間の動作を解析するシステムの研究・開発も進めています。さらに言語障碍者の会話を支援する会話エイドシステムをWEB上に構築し、一般に広く公開するとともに、アンドロイド端末用のアプリケーションなども開発しています。主な就職先はIT企業やメーカーですが、最近は組み込みシステム関連の企業が増えています。井澤裕司准教授株式会社日立製作所を経て、平成7年より現職。研究分野は、画像や音声の符号化方式、ディジタル信号処理等言語障碍者の会話を支援するウェアラブルな会話エイドシステムの試作機(指先の動きでカーソルを移動し、音声を出力する)ソフトなハードウェア?FPGAを⽤いたリコンフィギュラブルシステム電⼦情報システム⼯学科研究シーズ共同研究・外部資⾦獲得実績社会貢献実績研究キーワード画像符号化・リアルタイム信号処理・リコンフィギュラブルシステム・ウェアラブルシステム・FPGA応⽤【先生の学問へのきっかけ】物の本質をこの目で見極めたい!という気持ちが、研究のモチベーションになっているように思います.世界中の誰もが、この事実に気づいていないのでは?と思えるときはわくわくしますが、地球の裏側で同じようなことを考えている人間がいるものです.(これは経験則ですが、、)•直交変換(双直交、重複直交)に関する基礎研究•FPGAを用いたリアルタイム信号処理システム•リコンフィギュラブルシステム•ウェアラブルシステム•画像や音声の信号処理•人間の動作解析システム(モーションキャプチャ)•「ランニングフォームの解析・評価システムの開発」(民間企業との共同研究)•「カラー画像解析による新生児の動き計測システム」(県立病院との共同研究)•「ステレオカメラを用いた簡易モーションキャプチャシステムの開発」(民間企業との共同研究)•「言語障碍者を支援する会話エイドシステム」(NPOとの共同研究)言語障害者を支援する会話エイドシステムの管理・運用電子情報通信学会ソサイエティ論文誌編集委員会査読委員55

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