工学部研究紹介2017|信州大学
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⿑藤研究室研究から広がる未来卒業後の未来像生活・自然環境情報センシングシステム・LIFSライダー:空中スギ花粉、粉塵、諏訪湖水質、植物生育の遠隔情報センシングに使用中;工学部キャンパス(上)、長野県諏訪湖(下)での実験の様子安全で安心な生活が保障されるには、どのような情報が必要でしょうか?私達は、身近な生活に係る自然環境を注意深く見つめ、その情報をきちんと理解する技術-センシング技術-の開発を行っています。空気・水・植物等、私達の生活周辺環境が“今”どうなっているのかを、正しく理解することが、安全・安心を確保する第一歩です。それを実現するキーワードが“光”“画像”“IT”です。レーザーや特殊カメラといった、最新の光・画像機器を駆使した、オリジナルな光情報センシングシステムを開発しています。信州の身近な環境から世界観に富むグローバルな環境までを相手にして、安全・安心な生活のための情報発信を目指します。地球と人間は“光”の恵みを上手に使いながら、現在の豊かな自然・生活環境を作りあげてきました。将来の、青空と緑に囲まれた空間に光が満ちあふれている美しい生活環境を想像して下さい。工学技術としての“光”だけではなく、理学・農学・生物学・人間・生活・環境・地球そして宇宙をつなぐ技術として、“光”が活躍する場面は無数にあります。目指すべきは、“光”の新たな可能性への挑戦!発想を実験という体験(やってみることが重要)を通して実現すること、その事実をきちんと理解できる能力を身につけること、をモットーに指導しています。どのような職業についても“へこたれない力”を授けますよ。齊藤保典教授1980年信州大学工学部助手。2004年より現職。学生時代にレーザー光の美しさに魅了され、それが仕事になってしまった。以来、一貫して光センシング技術の開発に従事。光を通じて人間と自然の関係を見続けている。安全・安⼼をサポートする⽣活環境情報の光情報センシング技術電⼦情報システム⼯学科研究シーズ共同研究・外部資⾦獲得実績社会貢献実績研究キーワード光技術・リモートセンシング・⾃然環境・⼈間環境・⽣活圏環境・フィールド情報【先生の学問へのきっかけ】生来、太陽が昇ると寝てられない・沈むと眠くなる、という性質なので、光が絡む自然現象が好きでした。雷なんかは大好きでした。卒業研究で窒素レーザーを作りましたが、これは制御された雷みたいなもので。青白く光って、バチィ—ンと強烈な音はするし、ちょっと間違うと適当にシビレて気持ちが良かったり。実験は楽しかったですね。その延長で修士課程ではレーザーの研究室に在籍しました。(レーザー)光を背景にした自然環境と人間の繋がりに興味を持っていたので、今の研究(環境の光情報センシング)は大変気に入っています。•光計測システム開発•分光応用計測装置開発•リモートセンシングシステム開発•ライダーシステム開発•レーザー応用装置開発•科学研究費(挑戦的萌芽)(代表):H27~H28年度、特に中間赤外領域を中心とした超広帯域スペクトル計測に基づく植物健康診断法.•科学研究費(基盤B)(代表):H25~H27年度、浮遊バイオエアロゾル挙動の遠隔計測が可能な車載型蛍光分光ライダー装置.•科学研究費(挑戦的萌芽)(代表):H25~H26年度、超短時間蛍光寿命を指標とする直物生理活性度のレーザ遠隔計測法.•総務省SCOPE地域ICT振興型研究開発(代表):H24~H25年度、地域農産物ブランド化を支援する分光型クラウドセンサネットワークの農圃場「現場」実証試験、H22~H23年度、実時間圃場データを用いた農情報の共有・促進ネットワーク-長野県小布施町を事例とした農産業関連情報の利活用-•レーザーレーダー研究会運営委員.•一般社団法人ALFAE理事.•スマートアグリソーラー事業化検討委員(平成26年度農産漁村活性化再生エネルギー事業化推進事業).•招待講演:自然環境・生活環境を知るための光センシング技術~さあ、光とどんな夢を語ろうか~、千曲市産業技術支援センター新技術講演会(2015).話題提供:光センシング技術の動向-農業分野に適応可能な先端光計測技術の紹介-、JST/CREST研究会(2016).開発した車載搭載型レーザーリモートセンシングシステム(LIFS(Laser-induced Fluorescence Spectrum)ライダー)49

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