工学部研究紹介2017|信州大学
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指先に乗せられるバーコードリーダー用小型振動アクチュエータの開発写真サイズ高さ4.35cm×幅7.5cm配置位置横11.4cm、縦2.85cm三次元構造解析ソフトウェアを用いたアクチュエータの運動解析写真サイズ高さ4.35cm×幅7.5cm配置位置横11.4cm、縦8.15cm⼘研究室研究から広がる未来卒業後の未来像指先に乗せれる小さいモータ。このモータは柔らかい材料に支えられているのに、1秒間50回の回転振動もできる不思議なモータです。これは卜研究室でのアクチュエータ技術により開発したバーコードリーダー用振動アクチュエータ部品です。シリコーンゴムの弾性力を利用して、磁石が装着したガラスのミラーを快速的に振動させる構造になっています。この構造は軽くて、丈夫な部品が作れます。アクチュエータの動作をコンピュータで三次元のモデルを作成して、構造解析を行い、用途に応じた最適な振動アクチュエータの研究を進めています。卜研究室のアクチュエータ技術は光スキャン分野以外でも応用可能。例えば、人体と親和性の良い柔らかい高分子材料を用いて、人間の体内に病気の検査や治療ができる医療用体内ロボットの応用も期待できます。カプセルのようなロボットを人間の体内に自由にコントロールすることは夢ではないのです。電気メーカーや電子部品メーカーの他、精密計測の分野で技術者になれます。卜穎剛助教株式会社オプトエレクトロニクスを経て、2012年より現職。主に電磁振動アクチュエータの研究開発に従事。指先に乗せられる「柔らかいモータ」〜アクチュエータ技術とその応⽤〜電⼦情報システム⼯学科研究シーズ共同研究・外部資⾦獲得実績社会貢献実績研究キーワード電気機器・ワイヤレス給電・パワーエレクトロニクス・電磁アクチュエータ【先生の学問へのきっかけ】子どものごろ、乾電池で豆電球を光らせたり、小型モーターを回したりという電気実験に大変興味がありました。高校時代も物理や化学が得意科目になり、理工系大学の電気専攻を選びました。大学院では電磁振動アクチュエータを研究テーマにして、様々な小型振動アクチュエータの研究開発を行っていました。就職先も小型振動アクチュエータが搭載した製品開発に携りました。大学赴任後、電磁アクチュエータや磁気分野の研究を続けています。•光スキャナ用電磁振動アクチュエータの開発•デュアル可動子を有する高速電磁振動アクチュエータの開発•複数小電力用ワイヤレス給電技術の開発と実用化•電気自動車用ワイヤレス給電技術の開発•高加速度リニアモータの開発•エナジーハーベスト用小型振動発電機の製作•次世代エンジン発電機システムの開発•次世代高速スキャナ装置に用いた走査デバイスの開発(民間企業との共同研究)•省電力かつ大振幅な光スキャナ用高速電磁振動アクチュエータの研究開発(科学技術振興機構研究支援)•電子表示装置の非接触給電システムの研究開発(民間企業との共同研究)•非接触電力伝送の高効率化技術の開発の研究参画(科学技術振興機構スーパークラスタ)•低炭素社会を実現する次世代パワーエレクトロニクスプロジェクト分担研究(NEDOプロジェクト)電気学会、日本AEM学会、IEEE会員長野市地球温暖化防止活動センター推進員32

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