工学部研究紹介2017|信州大学
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先端磁気デバイス(佐藤・曽根原)研究室研究から広がる未来卒業後の未来像電⼦部品レベルから省エネを⽬指す!〜携帯機器⽤⾼性能RF薄膜デバイスの開発〜電⼦情報システム⼯学科研究シーズ共同研究・外部資⾦獲得実績社会貢献実績研究キーワードデバイス(ものづくり)・磁気・⾼周波・低損失&⾼効率・ノイズ抑制・センサ【先生の学問へのきっかけ】物心ついた時から電車が好きで、プラレールに始まり現在はNゲージにハマっている“模型鉄”です。Nゲージで遊んでいるうちに電車の速度を制御する装置に興味を持ちました。また小学校低学年からラジオなどの電子機器の仕組みや原理に関心があり、自分でも作りたいと父親と地元の松本市にある電子部品屋に足繁く通い、半田ゴテを握って電子工作をしました。これらがきっかけで電気・電子の世界をもっと学んで将来に活かしたいと強く思い、この分野を志しました。•携帯機器用高性能RF薄膜デバイス●低損失RFインダクタ(コイル)●高性能コモンモードフィルタ•電磁波遮蔽材•高周波薄膜磁気デバイスにおける磁化の挙動解析•パワエレ用光プローブ電流センサ•海水淡水化プラント用電磁気式水質センサ…他•「絶縁被覆磁性微粒子誘電体中分散複合材料巻線間充填型UHF帯高Qインダクタの開発」(JSTS科学研究費補助金若手研究(B)(研究代表者)、2015~2016年度)•「磁気Kerr効果利用型光プローブ電流センサ及び巨大磁気Kerr効果材料の開発」(JSTS科学研究費補助金若手研究(B)(研究代表者)、2012~2013年度)•「渦電流式センサを利用する海水淡水化システム用水質検査装置の開発」(JST平成26年度第2回A-STEP(研究代表者)、2014~2015年度)•「省エネ方式による感度/測定レンジ可変型光プローブ電流センサの開発」(JST平成24年度第2回A-STEP(研究代表者)、2012~2013年度)•「磁性薄膜インダクタの開発に向けた解析手法の確立」(JST平成23年度第2回A-STEP(研究代表者)、2011~2012年度)•「CSPRF-ICモジュール用磁性薄膜インダクタの開発」(JST平成22年度A-STEP(研究代表者)、2010年度)…他(一社)日本磁気学会論文・編集委員(一社)電気学会論文委員会(A3グループ)副主査、編修専門第1部会委員(一社)電気学会東海支部役員会協議員、活動推進委員会推進員IEEEMAG33Shin-EtsuSectionChapterChapterTreasurer信州先端センサ・システム研究会幹事曽根原誠准教授2007年3月信州大学大学院工学系研究科修了。博士(工学)。信州大学SVBLPD研究員を経て、2008年4月信州大学工学部助教。2013年より現職。研究分野は磁気材料工学、磁気・高周波デバイス・センサなど。先端磁気デバイス研究室では、佐藤敏郎教授と共同で、「3つの磁気技術(Power,Microwave,andSensorMagnetics)で地球にもヒトにも優しいものづくり」を合言葉に、デバイス(電子部品)レベルで省エネを真剣に考え、先端システムを支える磁気デバイス・センサ/材料を企業・学内外の学術機関と連携し数多く研究・開発しています。一例として、スマホなどの携帯機器用高性能RF薄膜デバイスや電気自動車用高精度光プローブ電流センサなどを開発しており、これが実現すれば電気エネルギーの利用効率が従来よりも向上でき、共同研究先の企業からも期待されています。その他の研究内容や当研究室の最新の情報は、http://amdl.shinshu-u.ac.jpをご覧下さい。電力利用効率向上のためのデバイスや低損失デバイスなどグリーンデバイスの開発は、電力不足がより深刻になるであろう近い将来に益々重要になると考えられます。当研究室と共同研究先の企業や学術機関で開発している省エネ電子部品・システムが実現すれば、原子力発電に頼らず再生可能エネルギーによる発電だけで賄えるような省エネ電気・電子機器の開発やシステムの構築が可能になると確信しています。卒業・修了生は、大手電子部品メーカーなど幅広い業種に就職しています。研究だけでなく普段の生活でも省エネ・環境に対して多角的に考えるように指導をしていることもあり、人間的にも豊かな技術者・研究者として活躍しています。クリーンルーム内で高性能RF薄膜デバイスや光プローブ電流センサ用磁性薄膜をスパッタ装置で成膜する学生と、企業の方にその工程を説明する曽根原准教授低損失薄膜インダクタ(左)や高性能薄膜コモンモードフィルタ(右)が実用化されれば、電気エネルギーの無駄遣いを減らせ(省エネ)、電池の持ちを少しでも長くできる!!よく学びよく遊べ(研究室スキー合宿)2014 IEEE ICMM Student Poster Awardを受賞した降幡君(右)ICF 11 New Product & Novel Technology Award (2013)を受賞した萩田君(左)と矢崎君(右)エレクトロニクス実装学会アカデミックプラザ5年連続継続賞を研究室として受賞(2015)教員だけでなく学生も国際・国内学会より数多く受賞されています。これも日頃の学生諸君の頑張りです!!29

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