工学部研究紹介2017|信州大学
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研究から広がる未来卒業後の未来像合成したルビー結晶。それぞれの形はその表面張力で説明できるルビーの表面においた水滴。その接触角からルビー結晶の表面張力を算出できる写真サイズ高さ4.35cm×幅7.5cm配置位置横11.4cm、縦8.15cm鈴⽊研究室鈴木研究室では、ルビー、水晶などの結晶の表面張力を測定しています。液体の表面張力はよく知られていますが、実は結晶のような固体にも表面張力があります。液体は分子が自由に動くので液体の表面積が小さくなろうとするので表面張力の存在が実感しやすいのですが、結晶の様な固体では表面の分子が動くことなく、表面張力が存在することが実感しにくいと思います。結晶表面に水滴を滴下すると水滴の表面張力と結晶の表面張力が釣り合います。水滴表面と結晶表面との間の接触角を測定することで、結晶の表面張力を算出できます。鈴木研究室では、結晶の表面張力と結晶の形状を比較することで結晶が形成されるときのメカニズムを考察しています。基本的には熱力学的な基礎研究です。応用研究ではないので何らかの製品などにつながるものではありません。基礎的な研究を通して有能な人材を育成します。応用面に直結する研究をしていないからといって役に立つ人間になれないという心配は無用です。基礎を深く学習していれば、どの分野にいっても役に立つ研究ができるはずです。鈴木孝臣准教授東京大学理学部卒、千葉大学助教授を経て2001年より現職。研究分野は固体表面の熱力学。結晶の表⾯張⼒の実測と結晶表⾯の熱⼒学物質化学科24

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