工学部研究紹介2017|信州大学
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藤井研究室機械システム⼯学科研究から広がる未来卒業後の未来像藤井研究室では、透明マント効果を実現する『クローキングデバイス』の最適設計、『構造色』を発色する構造のモデリングと光学特性の有限要素解析、不規則な構造内での光の挙動解析と『ランダムレーザー』の低閾値化など、光の数値解析および光デバイスの最適設計に関する研究を行っています。数値計算法や最適設計法の開発においては、数学に基づいた『計算力学』や『設計工学』を活用し、新たな光学性能・機能を実現する技術の開発を目指しています。有限要素法などの数値計算は、様々な物理現象をシミュレートすることができる汎用的な解析技術です。例えば、力学的な変形や流体の挙動、最近では熱拡散の様子や音響・電磁波などの波動の散乱問題まで、幅広い分野で用いられています。このような数値シミュレーション技術は実験のみでは解明できない複雑な物理現象を可視化し、その原因を明らかにするための強力な手段となりえます。これら数値解析の結果からフィードバックを受けて、性能を改善する最適設計に関する技術はこれまでにない高性能なデバイス、実現されていない性能を実現する可能性があります。研究室では学生各自のペースで研究を進めてもらいますが、年間を通して何かしらの結果を求める姿勢を身につけてほしいと考えています。これらの課題に取り組む姿勢は将来的にも必ず役に立つと考えています。藤井雅留太助教博士(工学)名古屋大学2012年4月-2013年9月秋田県立大学助教2013年10月-現在信州大学助教専門:計算力学、計算科学、最適設計光の⾼度解析とトポロジー最適化空圧式除振台実験装置研究シーズ共同研究・外部資⾦獲得実績社会貢献実績研究キーワード有限要素解析・トポロジー最適化・⼤規模並列計算・光デバイス・クローキングデバイス・構造⾊・ランダムレーザー【先生の学問へのきっかけ】学部の4年生のときに研究室配属され、そこで研究の面白さに気がつきました。研究分野や内容に関わらず、何かしらの結果を出したときの達成感や研究生活に充実を感じたのだと思います。そして、強く研究職を希望するようになりました。•並列計算により大規模有限要素解析•光の高精度数値解析•レベルセット形状表現に基づくトポロジー最適化•光学クロークの高性能化(科研費(若手研究B))•光学クロークのトポロジー最適設計法の開発(科研費(研究活動スタート支援))•表面効果を考慮した光学デバイスのトポロジー最適化法の開発(カシオ科学振興財団研究助成)•表面微細構造の最適設計(マツダ財団研究助成)•構造色の大規模有限要素解析(科研費(基盤研究C))WCCM&APCOM2016シンポジウムオーガナイザー日本機械学会第25回設計工学・システム部門講演会実行委員日本機械学会北陸信越支部第53回総会・講演会実行委員PECPECPECPECPECPEC2RPEC=5λ/32RPEC=3λ2RPEC=5λ=110−6=110−8=110−12F=2.0510−4F=8.0010−5F=1.7410−2誘電体光学クロークの最適化構造と無散乱化された電磁波不規則な構造内での光局在111

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