農学部案内2016-2017|信州大学
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研究紹介●現在取り組んでいる研究テーマは?鹿肉の評価と熟成について研究しています。筋原繊維の数や長さ、筋膜などを調べて食べたときの硬さの評価など、様々な方面でニホンジカを評価し、最終的には鹿肉が今よりも身近に、たくさんの人に提供されるようになることを目標としています。●将来の夢は?私たちが口にしているものに、直接かかわれるような仕事に就くこと。また、そのなかで消費者の方や子供たちに対して食育を推進し、食卓と畜産業・農業との関係を深めること。そういうことが今いる信州でできればいいなと思っています。●農学部の雰囲気を一言で表すと?みんな「自分らしさ」をもって日々生活しているように感じます。その自分らしさを周りの人とも認め合って、自然豊かな土地の中でやりたいこと、知りたいことを自由に伸び伸びと探求できる雰囲気を持っていると思います。●後輩へのメッセージをお願いします。ほかの大学・ほかのキャンパスではなかなか体験できないようなことが、農学部ではたくさん体験することができます。私は「ここに来て本当に良かった」と思えることにたくさん出会いました。ぜひぜひ後輩のみなさんにもそれを感じてほしいです。動物行動管理学研究室では、ウシやヒツジといった農用動物(家畜)、動物園で飼育されている展示動物、農林産物を食い荒らすニホンジカなどの野生動物を対象に、彼らがストレスを感じることなく生活できる環境を提案し、両者の良好な関係が築ける生産、飼育環境、生息環境の構築を目指しています。動物生体機構学研究室は、動物解剖組織学の研究室です。「食べる」をキーワードに、様々な染色方法を駆使し、光学顕微鏡・走査型共焦点レーザー顕微鏡や電子顕微鏡などを用いて研究を行っています。消化管における神経-内分泌-免疫系のクロストークを解明できれば、「食べる」ことにより、血糖調節や粘膜免疫などの生体機能を制御することが可能になるかも知れません。動物栄養飼料学研究室では、農産および食品バイオマスを飼料原料として再利用するための技術開発を目指しています。現在は、リンゴジュース粕からキノコ培地を作り(左)、キノコ廃培地から牛用飼料を作る(右)ための分野横断的研究を行っています。また、養鶏場からの窒素排出量を減少させ得る給餌プログラムおよび排泄物処理方法の開発を、海外の大学と共同で研究しています。鳥類始原生殖細胞の同種間移植・個体復元はニワトリとウズラで成功しています。このことにより、動物を継代繁殖によらずに、始原生殖細胞の凍結保存→移植→次世代発現により、植物種子の感覚で家禽の種保存・復元ができる道筋が開けました。同一目に属する近縁種への細胞移植による次世代発現が可能となれば、希少種、貴重品種への応用の道が広がります。12学生Voice動物資源生命科学コース 旧 食料生産科学科原田 櫻さん 4年生

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