理工系学部研究紹介2016|信州大学
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電気電子工学科情報⼯学科⼯学部未来Future⻄川研究室機械・ロボット学系繊維学部研究から広がる未来卒業後の未来像未来Future「柔らかさと巧みさを生物から学ぶバイオロボットの研究」と「ヒト内部に低侵襲(ていしんしゅう)でアクセスするメディカルロボットの研究」が、西川研究室の2本柱です。具体的には、生物の生命活動の源とされるゆらぎを用いた人体模倣型ロボットの制御、生物のようにしなやかな動きができるソフトアクチュエータを用いた大腸内視鏡ロボットや手術ロボットハンドの研究、経頭蓋磁気刺激治療の在宅化を目指した研究、人体の計算解剖学モデルに基づく機能的電気刺激によるリハビリ支援など。ロボット開発を通して人体を科学し、次世代高度医療への展開をはかります。生物のようにしなやかに動く体内ロボットやヒトの手の動きに近いロボットハンドが現実になれば、「全然痛くない大腸内視鏡検査」、「傷跡がどこにもみあたらない内視鏡手術」、といった今までは難しい未来も考えられます。また人気の高いマッサージ師の指の動きを記憶させ、ホームロボットで再現させるといったことも。「メカはヒトにどこまで近づけるか」が西川研究室のテーマなのですが、その技術を生かせる場所は多岐にわたっています。自動車・ロボットなどのメカトロ機器を設計・製造するメーカーや、医療機器メーカー、発電プラントなどのエネルギー関係、あるいは、プログラミングをするIT関連への就職等。ロボット工学はあらゆる知識を必要とするので、進路も多彩になります。西川敦教授大阪大学を卒業後、大阪大学基礎工学部助手、大阪大学大学院基礎工学研究科准教授を経て、2010年より現職。筋骨格ロボットをはじめとした生物学、医学、機械工学、ロボット学の融合分野に興味を持っている。伸びたり曲がったりする様子は生き物のよう。ぐねぐねした大腸の中を自走したり、優しく臓器をつかむ医療ロボットへ応用しますスイートスポットを刺激できれば、難病治療にもリハビリにも生物に学べば、柔らかく握る・掴むという動作も思いのままサイズW3.6cm×H4.35cm配置位置横14.9cm、縦22.2cm研究から広がる未来卒業後の未来像ペンで手書き入力されたフローチャート(流れ図)や楽譜をコンピュータが逐次自動認識後、整形・出力するシステムである写真サイズ高さ4.35cm×幅7.5cm配置位置横11.4cm、縦2.85cmスマートフォン上でのタッチ入力を用いた類似画像検索システム。緑矢印の方向にタッチすると、画像群がらせん状に回転する写真サイズ高さ4.35cm×幅7.5cm配置位置横11.4cm、縦8.15cm宮尾研究室宮尾研究室では、タブレットPCやスマートフォンなどで使われているペン入力やタッチ入力の情報を活用した研究を中心に行っています。例えば、ペンで手書き入力された文字・記号・図形をコンピュータで逐次に認識・整形したり、以前に入力した情報を検索する手法について研究しています。また、タッチ入力された情報を用いた研究では、そのジェスチャ(タッチした複数の指の動き)の登録・認識を行ったり、それらの技術を用いたプログラム開発を行なったりしています。なお、宮尾研究室は丸山研究室・白井研究室と合同で研究活動を行っていますので、そちらもご覧ください。コンピュータに対する、ペンやタッチを用いた情報入力システムは、今後ますます増えてくるでしょう。同研究室が考えているのは、これらの入力システムが人間の創作活動を助けるものにならないだろうか?という点です。例えば、アイデアメモを筆記している時、作曲活動で楽譜を書いている時、コンピュータがこれらの創作活動を援助してくれるようになると便利です。同研究室の技術は、こんな時に役に立つはずです。ほぼ半数の学生が大学院に進学し、残りの学生が就職しています。就職先はソフトウェア開発関連、電機メーカー、ゲーム関連会社など多岐にわたります。同研究室で学んだ問題解決能力は、どの会社に行っても活かすことができます。宮尾秀俊准教授1991年より工学部情報工学科助手として着任。1998年、在外研究員としてワシントン大学にて研究活動。2004年より現職。研究分野はパターン認識・音楽情報処理・ヒューマンコンピュータインタラクション。ペンとタッチの情報処理〜快適な創作活動環境の構築を⽬指して〜バイオ・メディカルロボットで⼈体を科学する7

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