理工系学部研究紹介2016|信州大学
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卒業後の未来像細⾕研究室くらしLife卒業後の未来像⾦⼦研究室くらしLife建築学科繊維学部⼯学部感性⼯学課程研究から広がる未来研究から広がる未来鋼材強度の影響を把握するためのコンクリート床が取り付き、積載荷重が作用する大スパン大梁の実験・数値解析であるサイズW7.5cm×H4.35cm配置位置横11cm、縦2.5cmメガトラス大梁の限界性能を評価するために、実大モデル試験体を用いて実験しているサイズW7.5cm×H4.35cm配置位置横11cm、縦7.8cm金子洋文教授1982年東京工業大学大学院博士課程社会開発工学専攻修了。竹中技術研究所を経て2014年から現職。鋼構造の部材・骨組の地震に対する安全性の評価や、鋼材の制振部材の合理化などの研究を行っている。耐震性能を適切に評価して、建物の安⼼・安全を探求する細谷聡教授信州大学繊維学部助手を経て、2006年より現職。主な研究分野は感性工学、人間工学、スポーツ工学など。多くの企業と共に研究を進め、実際に商品化されたモノも多い。快適をかたちに、商品へトレッドミルを使いソックスの衣服圧の変動を測定。足に圧力センサーを付け圧の変化で履き心地を数値化し、データを解析するサイズW7.5cm×H4.35cm配置位置横11cm、縦7.8cm上は普通の靴下。下が商品化された、足の形状に合わせた靴下サイズW3.6cm×H4.35cm配置位置横11cm、縦16.8cm心電図を身体に装着し、下着着用時のストレスをデータで解析サイズW3.6cm×H4.35cm配置位置横14.9cm、縦16.8cm金子研究室では、安心・安全な鋼構造建物を設計するために、建物を構成する要素である鉄骨部材・骨組の耐震性能を評価する研究に取り組んでいます。大きな地震に対しても建物の構成要素が弾性範囲にとどまり健全で安心な鋼構造建物を構築するために、強度の高い鋼材の適用を図る。その構成要素の耐震性能を評価する方法について研究しています。また、大地震で弾性の限界を大きく超えて変形する一般的な鋼構造建物に対して倒壊を防止するために、構成要素の限界性能について適切に評価する方法を研究し、安全な鋼構造建物の構築を目指します。阪神大震災は多くの建物の倒壊・損傷をもたらしました。その後建物の揺れを軽減する制振装置を組み込む建物が多くなりました。金子研究室で行っている研究を通じて、大規模な地震に対しても軽微な損傷や無損傷の鋼構造建物を再使用できる構造設計法の道を広げていきます。また、強度の異なる鋼材の合理的使用は、鋼構造建物の多様な形式の実現につながります。鋼構造建物の生産という面においても生産効率及びコストパフォーマンスの向上が望めます。ゼネコンでの構造設計・施工管理など、構造設計事務所の他、鉄鋼・建材メーカー、鉄骨ファブリケーターなどの主に鋼構造に関わる企業、また研究機関にも道が開けています。何気なく選んでいるソックスにも履き心地の善し悪しがあり、それによって疲労度も変わってきます。そんな履き心地を数値化しているのが、細谷研究室。着用時の圧力の変化等を計測し得たデータは、メーカーがソックスを作る際に素材や形状、伸縮性等を決めるための重要な資料になります。その成果は左右非対称で伸縮性に変化を付けた「疲れにくいソックス」として実際の商品に!他にもシューズやストッキングなどの商品を企業と開発し、商品化されました。今までにない心地良さを感じられるアイテムが、もっと増えていく予定です。感性工学の知識を生かせる分野が広いので、学生の進路も多岐にわたります。アパレルはもちろん各種メーカーに就職する学生が多く、中には金融業界や広告業界に進み、「人と人・人とモノ」の関係性を探る学生もいるそうです。商品に付加価値を与える感性工学。身につける物以外にも、携帯電話のキーのタッチなど私たちが日々触れる物すべてに生かされており、求められる分野はまだまだ沢山あります。このような研究が進めば、人が自分に合う商品を選ぶのではなく、体温に応じて繊維の太さが変わって温度調節ができるシャツなど、商品のほうが利用する人に合わせて状態を変化させるといったことも夢物語ではありません。39

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