理工系学部研究紹介2016|信州大学
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くらしLife⼯学部⼟⽊⼯学科卒業後の未来像⾦研究室くらしLife感性⼯学課程繊維学部研究から広がる未来金炅屋テニュアトラック助教日本学術振興会特別研究員(DC2・PD)を経て2014年より現職。専門分野は衣服工学・繊維工学・感性工学。主な研究分野は衣服材料・衣服設計・評価に関する研究。美しく快適な⾐服を科学する芯地の有無による外観の変化(左:無芯地、右:有芯地)芯地の有無による着心地の変化(左:無芯地、右:有芯地)衣服製作時に欠かせない芯地の効果に関する研究縫製・アイロン処理による衣服の立体化のメカニズムに関する研究(同じ布・パターンで製作したジャケットの部位別処理による差、上:適切な処理有、下:適切な処理無)(a)衿(b)アームホール(c)肩CFRP/GFRPハイブリッドI型梁の変形とz方向の直応力分布図サイズW7.5cm×H4.35cm配置位置横11cm、縦2.5cmSiC補強5456Al弾塑性複合材料の巨視的応力ひずみ関係の予測及び実験値との比較サイズW7.5cm×H4.35cm配置位置横11cm、縦7.8cm⼩⼭研究室研究から広がる未来卒業後の未来像小山茂准教授東北大学大学院工学研究科博士後期課程修了後、同大学助手、信州大学工学部助手・助教を経て、2009年より現職、専門は計算力学、材料力学。建設マネジメントに関するシミュレーションにも興味がある。⼟⽊⼯学における新しい材料を解析する消費者が望む機能やデザインを持ち、さらに実際の購入につながる衣服は着心地のよさ、美しさ、格好よさ、エレガントさ、高級感、かわいさなどの感性価値を持っています。また、それは美しくて、物性、機能に優れた衣服材料で作られています。研究室ではこのような美しくて快適な衣服を設計するための方法とは何か、また、そのような衣服のための衣服材料とは何かを繊維工学、衣服学、感性工学的観点から明らかにする研究を行っております。芯地を接着した布の物性を接着前の布と芯地の物性から予測する研究、ハイエンド衣服設計技術の分析、外観と着心地に影響する衣服材料・パターン要素とその条件、縫製・アイロン処理による衣服の立体化のメカニズムの研究など、経験に頼ってきた衣服製作方法の原理を明らかにし、工学的体系化を目指した研究を行っています。最終的には美しくて快適な衣服の効率的な設計方法を提案し、消費者が好み・購入する服の生産を目指す産業界の役に立ちたいと思います。衣服材料、衣服設計・デザインに関する専門知識だけではなく、俯瞰的な視野、コミュニケーション能力を持ち、グローバル社会にも対応できるような人材育成を目指しています。土木材料としては、鋼材・コンクリート・地盤材料等が主として用いられていますが、最近ではFRP(繊維補強プラスティック)やFRC(繊維補強コンクリート)といった新しい材料も使われるようになっています。例えばFRPに着目すると、自動車産業等では大きな地位を占めていますが、土木分野においてはFRPのみで作られた橋が日本には一橋しかないように、巨大構造物に使用したときの性質については、解明されていない点や改善すべき点が幾つかあります。小山研究室では、このような材料や構造物の力学的な挙動を予測するための数値シミュレーションを行っています。上で挙げたような材料には、耐震上有利な軽量性、比較的厳しい環境での建設に有利な耐腐食性、デザイン上有利な流動性といった特徴があり、従来に比べ自由度の高い土木構造物の設計が期待できます。また、このような材料の製造による環境へ負荷は高いと言われており、前もって材料の性質をある程度の精度で予測できるツールがあれば、材料の設計という観点からも望ましいものとなります。同研究室が正式に発足してから5年目のため、卒業生をそれ程多く輩出してはいませんが、その大半が土木系公務員に、他に総合建設業やライフライン系の企業へ就職しています。38

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