理工系学部研究紹介2016|信州大学
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卒業後の未来像橋本研究室くらしLife卒業後の未来像⽩井研究室くらしLife情報⼯学科繊維学部⼯学部機械・ロボット学系画像合成によるノイズ除去。フラッシュ画像(左)の模様とノンフラッシュ画像(中央)の色合いを合成して作り出された画像(右)写真サイズ高さ4.35cm×幅7.5cm配置位置横11.4cm、縦2.85cm人間の知覚に近い画像の作成。撮影された画像(左)から被写体部分を検出して(中央)、背景をぼかして被写体を際立たせる(右)写真サイズ高さ4.35cm×幅7.5cm配置位置横11.4cm、縦8.15cm白井啓一郎助教慶応義塾大学博士課程を経て、2006年より現職。研究分野は画像処理や3D形状処理といった多次元信号処理。暗闇や逆光でも綺麗に撮影。失敗しても後から修正研究から広がる未来研究から広がる未来橋本稔教授電気通信大学助手、鹿児島大学助教授を経て、1999年より現職。研究分野はバイオロボティクス。個性あふれる学生と、わくわくどきどきの毎日です。皆さんもバイオロボティクスの研究に参加してみませんか。⽣物の仕組みを学び、⼈に優しいロボットを生物のリズム運動に学んだウェアラブル・ロボティックスーツ高分子ゲルや細胞培養技術を用いた人工筋肉の創製人の気持ちを読み取って癒しを与えるコミュニケーションロボット画像処理にはノイズを除去する以外にも、まだまだ解決すべき問題が山積みです。ボケた画像を元に戻したり、影や光の反射で見難くなった部分を戻したり、ガラス越し写真の映り込みを消したりと、どれも難しい問題ですが、解決できれば、今よりもさらに綺麗な画像が得られます。得られる画質が向上すれば、その応用分野である画像認識を用いた防犯セキュリティーシステムや、ロボットによる人間の代理行動などの精度も向上していくと考えられます。画像処理というとカメラメーカーを連想しますが、画像処理や画像認識の需要は産業界全体に広がってきていて、電機メーカーや車メーカー等に卒業生を排出しています。また、ゲーム業界などのエンターテイメント分野に進む卒業生もいます。夜の星空やホタル舞う幻想的な景色を撮影したけど、思うように写っていなかった。そういう経験はありませんか?暗い場所での撮影は難しく、ノイズが発生しやすくなります。一方、フラッシュを使えば写りはするものの光量の調整が難しく、景色の色合いは白く薄れがちです。でも画像処理を使えば、フラッシュ画像の模様と普通に撮影した画像の色合いを合成して、綺麗な画像を作り出すことが可能です。白井研究室では、人の目で見た景色の「画質」や「臨場感」の再現を目的として、画像処理の研究を行なっています。医療・福祉分野をはじめとして自動車、機械、電気など幅広い分野で、人に優しいモノづくりが必要となってきています。生物学と工学の知識や技術を身につけて、これらの分野で活躍できる研究者や技術者を養成しています。日本は世界でも稀なスピードで高齢化が進んでおり、20年後には3人に1人が65歳以上の高齢者になることが見込まれています。近い将来、要介護者の増加が必至ですが、バイオロボティクスのアシスティブテクノロジーは、こうした社会問題を解決するキーとなるものと考えられます。高齢者の身体機能の低下や精神的孤独感をアシストするロボット技術によって、子供から高齢者までが幸せに生活できる社会の実現が可能となるでしょう。生物の機能や構造に学び、それを模倣した機械システムとしてロボットは発展してきました。近年、生物の仕組みをより深く学ぶことにより、生物とロボットが有機的に結合したシステムを実現することが可能となってきました。橋本研究室では、生物とロボットの統合により、人に優しいモノづくりの技術の確立を目指しています。具体的には、生物のリズム運動の仕組みに学んだウェアラブル・ロボティックスーツ、人の感情を読み取って癒しを与えるコミュニケーションロボット、高分子ゲルや細胞培養技術を用いた人工筋肉の創製などの研究を行っています。37

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