理工系学部研究紹介2016|信州大学
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梅崎研究室⼟⽊⼯学科⼟の⼒学から地盤環境まで災害を防ぐ、環境を守る研究から広がる未来卒業後の未来像環境Environmental⼯学部武⽥研究室研究から広がる未来卒業後の未来像武田孝志教授林野庁勤務を経て1992年4月より信州大学農学部。木材利用に関する分野で特に信州カラマツ材の強度特性など実用的側面を意識した研究に関心があります。Two-railsheartestにおける薄物構造用合板の座屈(写真一枚or複数枚組み合わせ)パーティクルボードの事故的水がかりを想定した散水実験武田研究室では、木材利用学に関わる分野の中で、木材および木質材料、エンジニアード・ウッドの物理的・力学的特性の解明を通じて、様々な視点からアプローチしています。また、従来の木材のマテリアル利用に加えて、エネルギー利用の方向性あるいは環境負荷の影響など、循環型社会形成に向けて役立つ研究を目標としています。信州を代表するカラマツ材の強度特性など地域の課題に積極的に取り組む一方、木造住宅の耐震性に深くかかわる部材強度特性に関する実験も行い、木材利用を支援するための研究を進めています。私たちは木材利用の立場から、木材の持っている優れた特性をたどり、安全安心かつより効率的な利用方法につなげるための基礎的研究を行っています。実用的側面を重視しつつも、理論的解析・詳細な観察に取り組むことにより、木質科学の発展にも貢献することを願っています。木材利用推進は、木材の炭素固定能を通じて地球温暖化防止に貢献することから、学内、学外の研究者ならびに企業との共同研究ならびに地域の要請にこたえるべく研究に励んでいます。木材の強度実験等を通して、木材の力学的特性を理解して、その理論的バックボーンが身につきます。また、自ら企画し試行錯誤を重ねながら研究を進めることによって、力を養うことができます。これまでの卒業生をみると、官公庁および住宅メーカーなど、広範な分野で活躍しています。⽊材利⽤のあり⽅について⼒学的特性から⽅向性を打ち出す農学部環境Environmental農学⽣命科学科森林・環境共⽣学コース空洞構造体による東日本大震災の復興を提言閉鎖性水域(諏訪湖)における底泥のサンプリングと湖底地盤の強度調査および密度検層梅崎研究室では、豪雨による土砂災害および地すべりや地盤沈下などに対する防災・減災のために、土の強度や変形特性に関する基礎的な研究を実施しています。また、水質汚濁や悪臭が問題となっている閉鎖性水域の水質・底質浄化対策のために、室内実験や諏訪湖などにおける現地調査および実証実験にも取り組んでいます。さらに、放射性物質で汚染された地盤の除染技術の開発や環境修復に関する研究も行っています。これらは、多くの民間企業との共同研究として実施されており、また、省庁や民間団体が企画した研究プロジェクトなどにも参画しています。基礎的な土の力学的挙動の解明から地盤環境の調査や改質改善などの多岐にわたる研究が行っています。人々が生活している地域や都市部の防災・環境保全だけでなく、宇宙開発における月面基地の建設、惑星探査や海底都市の建設、海底探査などに繋がる研究を実施しています。研究室では、学生たちが自主的に様々な実験・解析を日々行っています。市民生活をより快適で安全・安心にするための都市計画や防災対策などに携わる省庁や地方自治体、社会資本の整備などに携わる建設会社や環境調査会社、また、大学院進学を経て大学などの研究機関などへ多くの卒業生を輩出しています。梅崎健夫教授九州大学工学部助手、信州大学工学部助手、助教授を経て、2014年より現職。主な研究分野は、軟弱地盤の改良技術、閉鎖性水域の水質・底質浄化対策、天然ゼオライト用いた除染システムの提案など。27

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