理工系学部研究紹介2016|信州大学
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藤井研究室は、ゲノム情報の発現と機能制御機構を解析し、生命の基本的メカニズムの解明とその研究成果を予防医療や創薬に応用することを目指しています。疾患の多くは遺伝因子だけではなく、環境因子との複雑な相互作用よって引き起こされると考えられています。特に、生活習慣病や癌などは、環境因子(食物など)が引き金になっていると考えられています。これらの加齢性疾患は、高齢化社会を迎えるにあたって、今後益々増加することが予想され、予防医療および創薬のターゲットとして極めて重要な研究分野になると考えられています。超高齢化社会を迎える我が国において、健康維持・増進による疾病の予防と、健康長寿の実現が極めて重要な課題となっています。藤井研究室では、この課題を解決するために、ゲノムの発現と機能を生化学・分子生物学的手法で解析し、生命の基本的メカニズムの解明とその研究成果を加齢性疾患(癌、生活習慣病、神経変性疾患など)の予防・治療法の開発や創薬の開発へ応用することを目指しています。ゲノム科学・分子生物学・生化学などの知識や技術を修得し、生命科学分野の重要な課題に挑戦するために必要な能力が身につきます。卒業後は、化学・食品・製薬関連の企業で活躍できる人材になります。藤井博教授新潟大学医学部准教授を経て2007年1月より信州大学農学部。ゲノム情報の発現と機能制御機構の解析により、生命の基本的メカニズムを解明し、研究成果を予防医療や創薬の開発へ応用することを目指す。ゲノム情報の発現と機能を解析し、⽣命現象の仕組みの解明とその応⽤を⽬指す!ヒト癌細胞を用いてゲノム情報の発現と機能を分子・細胞レベルで解析癌の転移原因遺伝子FABP5の遺伝子発現制御機構および転移促進機構の解明とFABP5遺伝子を標的とした創薬の開発藤井研究室研究から広がる未来卒業後の未来像バイオメディカル研究所電気電子工学科可視光通信の変・復調の実験:無線局免許や無線従事者免許が必要ないので、研究室でも自由に通信実験ができる写真サイズ高さ4.35cm×幅7.5cm配置位置横11.4cm、縦2.85cm遠距離での可視光通信の実験風景:現在共同研究している企業では、40km届いたという世界記録をもつ。衛星通信にも挑戦中写真サイズ高さ4.35cm×幅7.5cm配置位置横11.4cm、縦8.15cm半⽥研究室研究から広がる未来卒業後の未来像電気電⼦⼯学科半田志郎教授神戸大学、長野高専を経て、2005年より現職。主に移動通信に関連する無線電波の変・復調方式、符号化・復号化、MIMO伝送方式などの研究開発に従事。近年は、主に可視光通信の研究開発に従事。⾒える無線通信『可視光通信』〜LED の光で情報を伝搬〜半田研究室では、主に電波を用いた移動通信方式の変・復調、符号化、通信プロトコルの研究を行っています。電波は見えませんが、携帯電話などで非常に便利に使われています。ここで紹介する研究は、LEDから発せられる光に情報を載せて通信を行う「可視光通信」です。光が見えますので、どこから情報が発せられているのか分かりますし、遮ってしまえばそちらの方向には届きません(秘匿性)。また、病院など電波が使えない場所でも、ガラス越しや水の中だって光が届きさえすれば通信することができます。明かりの必要な所で、LED照明が通信のインフラになります。省エネの代名詞にもなっているLED電灯は至る所に設置されますので、これらに可視光通信機能が付けば、ビル内でのGPS(測位システム)や放送電波の代わりにLED電灯から地デジの信号が受信できる、街灯の下に行けばその周辺のより詳しい地図が携帯電話にダウンロードできるなど様々な応用が期待できます。歴史が比較的新しい分野なので、若い人のアイデア次第で色々な可能性が広がります。学生は、研究室のモットー「よく遊べ、よく学べ」をよく守り、社会に出てからも遊びと仕事を両立して頑張っています。無線器機メーカー、携帯サービス会社、鉄道会社、電力会社など電気・電子・情報通信の殆どの分野で活躍しています。⼯学部未来Future農学部未来Future11

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