信州大学案内2015
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うに学校が地域の文化や産業をリードしていたように、大学が地域との結びつきを強めるプログラムに取り組んでいます。地域のことを学べる機会を、大学側としても作っていきます。それは研究面だけでなく、たとえば地域の行事に、学生が積極的に参加することだって大いにあり得ます。学生は、これからは市民の感覚になってその街と共に歩んで欲しいのです。以前上田市長には、学生を積極的に巻き込んでくださいとお願いしました。松本であれば人口の約2%程度が信大生でしょう。ちょっと大げさな話かもしれませんが、松本市でも長野・伊那・上田市でも、“街全体が学生寮”みたいな意識で学生を受け入れて欲しいですね。圡井 「大学の地域貢献度」3年連続1位※に選ばれていますものね。学長 聞くところによれば、学生をホームステイのように受け入れたい、という人たちが、特に松本市にはいらっしゃるというようですので、もっと積極的になれば接点も増えるのではないでしょうか。圡井 信州大学でしかできない体験を、学生の皆さんにして欲しいなと思いますね。宮崎 これだけ恵まれた自然環境や地域環境が、自ずと目の前にあるということは大きいと思いますね。大学が地方にあっても、必ずしも緑に囲まれた環境にあるわけではないじゃないですか。だから信州大学が持っている特殊性とか、かつてはキャンパスが散らばってタコ足であることが弊害と思われていたこともありましたが、それが持っている利点というのも逆にあるんですよ。圡井 学長は学生に求めるキーワードとして「3つのG」を掲げられたそうですね。学長 一つ目のGはグリーン(Green)。緑豊かだということ、さらに信州大学では以前から環境教育を行っていますので、環境という意味も込めてグリーンです。二つ目はグローバル(Global)。三つ目のGはジェントル(Gentle)です。圡井 信大生とジェントル?学長 ジェントルにはいろいろな意味がありますが、深い教養を身につけ、落ち着いて考えることができ、気品高く、人や社会に優しく、穏やかな人間に成長して欲しいという気持ちを込めています。3つのGマインドを持った人材育成です。ジェントルって信州大学にあっていますよ。信州大学の学生って、実は皆、ジェントルじゃないかなと私は思っているんです。圡井 宮崎さん、どうですか?宮崎 まあ、バンカラ…かな(笑)。いや、バンカラというのはハチャメチャであるかもしれないけど、他者に対して攻撃的であるとか、ないがしろにするということではないですよね。むしろ誇り高いところがあります。だからジェントルとバンカラには共通点があります。こんなに大学生が「学生さん」と呼ばれて、地域の人たちから可愛がられるところはありませんから。来たれ!信州大学へお二人からのメッセージ圡井 最後にお二人から信州大学を志望する皆さんに、メッセージをいただけたらと思います。宮崎 こんなすばらしい環境で、人生の大切な時間を過ごせることは、なかなかないだろうと今でも思うんですね。信州という地や信州大学が持っている魅力から得られるものは、単に大学生になった、ということでは言い表せない価値があります。だから信州大学で、ぜひ4年間“無駄(で有意義)な時間”を過ごして欲しいですね(笑)。学長 信州という美しい環境で、いろいろな出身地の人に出会うことができます。そういう人たちと大学の中だけではなく学外でも、24時間様々なことができるのが信州大学の良さです。ぜひ4年間まるごと信州に浸って、勉強も課外活動も存分に楽しんでいただきたいと思います。圡井 お二人の素敵なメッセージでした。本日はどうもありがとうございました。※出典:日本経済新聞社・産業地域研究所「大学の地域貢献度に関する全国調査」(2012~2014)信大生のDNAを受け継ぐ歌、「信州大学こころの歌」平成27年3月に販売されたCD「信州大学こころの歌」。信州大学の前身校のひとつである旧制松本高等学校の校歌や、思誠寮寮歌「春寂寥(はるせきりょう)」、信州大学設立後に歌われた学生歌「叡知みなぎる」など、当時の、バンカラで自由闊達な学生たちの思いが偲ばれる歌が収録されています。この「春寂寥(はるせきりょう)」や「叡知みなぎる」は最近入学式で歌われており、ともに信州大学の歴史や伝統を受け継ぎ、信大生のこころの拠り所となる歌となっています。(信州大学生活協同組合売店で好評販売中)c o l u m n大学に入るとき、一つだけ親に言われたことは、4年間丸々暇な時間をちゃんと暇にしてろ、と(笑)。(宮崎)3

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