工学部研究紹介2016|信州大学
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⼲川研究室研究から広がる未来育成したサファイア単結晶とMGC共晶の省エネ白色照明デバイス応用いろいろな方法、技術を駆使して新しい単結晶育成に挑戦高輝度青色LED実現には高品質サファイア単結晶が、クリーンエネルギー用太陽電池作製には高品質シリコン単結晶が必須です。また、現代文明の象徴でもあるスマ-トホンの中には、シリコン単結晶によるLSI、化合物半導体単結晶による高速信号処理回路、圧電単結晶による受信電波分別フィルタ-等、多くの単結晶材料からなる高機能デバイスがいっぱい詰め込まれています。当研究室では、企業との共同研究や公的機関からの委託研究などにより、既存単結晶の大形化・品質改善の研究や新規機能性単結晶材料創製とそれらの単結晶育成技術およびデバイス応用の研究を行っています。新しい物質・材料の発見や創製は、科学・技術の世界に多くの、すばらしいイノベ-ションをもたらして来ました。物質本来の機能・性能を解析・理解するためには、まずその物質の単結晶を実現することが必要です。また、各種の応用にその材料の機能・性能を最大限に発現させるためには、それらの単結晶を育成して使用することが求められます。単結晶の育成や特性解析の研究は、物質・材料の本質を窮める視点からも大変興味が保たれます。ですから、単結晶の研究は現在の社会、産業界への直接貢献に加えて、未来の科学・技術の進展にも大きく寄与することでしょう。干川圭吾特任教授日本電信電話公社電気通信研究所(現NTT LSI研究所)、東北大学金属材料研究所、信州大学教育学部を経て2008年から信州大学工学部。主な研究分野は、結晶工学。ノ-ベル賞に輝くLED、クリ-ンエネルギ-⽤太陽電池等実現のキーテクノロジーを研究研究支援部門研究⽀援(特任教授)⾦⼦研究室ナノ細孔空間の⼒で新しいエネルギー・環境・⽔技術を創成研究支援部門研究⽀援(特別特任教授)金子克美特別特任教授2010年4月から信州大学にて研究専任。その前は千葉大学理学研究科教授研究領域:物理化学、吸着科学、ナノ物性科学ナノ細孔空間は省エネ・省スペースで不可能を可能にします。1万気圧以上の加圧圧縮が必要な高圧化学反応、物質創製を大気圧以下で可能にできます。金属硫黄原子鎖を作れます。メタンハイドレートの生成を助けます。このメタンハイドレート研究は効率的な二酸化炭素からクリーンエネルギーメタンへの循環システム構築に役立ちます。細孔場超高圧効果は化学工業に新たな省エネルギー・省スペース革新を生みます。0.7nm円筒空間中の古典水素(左)と量子水素(右)量子分子篩は重水素分離を容易にし、LSIの長期安定化、医薬品の薬効向上に役立ちます。炭素同位体分離にも挑戦しています。超軽量・2000m2/gのグラフェンモノリスを作りました。新たなフィルターに。企業と共同でナノチューブ透明導電膜をつくりました。71

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