工学部研究紹介2016|信州大学
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ぬいぐるみ(くま)人(赤ちゃん、笑う、遊ぶ)画像からの情報の取り出し情報⼯学科⼭崎研究室研究から広がる未来卒業後の未来像画像というのは人間で考えると目から入る情報になります。画像処理技術は様々な場面で利用されていますが、CGや3D、バーチャルリアリティなどが注目されています。これらの技術は人間の目に入れるための情報をどのように作成するかに注目した分野になります。一方、人間は目から取り込んだ情報から人物や物の判定やそれらがどのような状態であるかを判断しています。このような技術には、自動販売機の人物が成人であるかの判定やカメラのシャッターの機能の人が笑っているかどうかを判定するといった技術があります。山崎研究室では、コンピュータで人間が行うような画像の判定や解析を行うことを研究しています。応用の一つとして、ハードディスクなどコンピュータデバイス製造過程での傷検出・認識処理の研究を行なっています。現在は人間のほうが正確に判断できるので、製造過程の多くの段階で人間が関わっています。人手・視認によらない品質管理、不良検出の自動化、ロボットによる部品の組み立てなど、物作り日本の産業基盤の根底、底力を支える広汎な技術です。同研究室では、それの数学的な手法を研究しています。デジタル画像処理を扱うための数学としては集合論、格子理論、位相幾何学、確率論などを基礎にした幾何的構造の解析や処理を行う数学数理形態学という分野の研究になります。山﨑浩助教博士(工学)1997年より同大学助教。形式化数学記述言語とそれを用いた画像処理手法検証の研究に従事。主に•数学基礎一般の形式化と検証・ライブラリ編纂•画像処理•e-learning:インターネットを利用した教育に取り組む。数理形態学の応用研究を通して、省力化、製造産業技術の高度化、高品質化、に参加し、世界一を誇る日本の物づくりの維持、活性化に貢献していきます。人件費の高騰や労働力不足に対応して行くためには自動化、ロボット化は必須であり、数理形態学の応用はその中で重要です。論理的思考能力,数理的思考能力を身につけたうえでシステムが理解できる卒業生はどんな職場・環境でも問題を解決できます。さらにそのような人は人を動かせる人物となっています。画像の数学的理解59

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